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「あなたに毒林檎」
【SM 官能小説】

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「あなたに毒林檎」-11

-  ビチョビチョとした音と私の吐息が静かな部屋の中で響き、目を閉じてしまっている私は暗闇の中で恥ずかしい音と彼の体温を感じている……。実際には小さな音なのだろうが、かなり大きな音に聞こえ恥ずかしい姿を晒している自分も想像している。

 彼のまさぐる部分だけが意識の全てであって、暗闇の中で私はそこだけで生きているようだった。
感覚の全てが快楽へと流れ込み身を委ねている……。恥ずかしいとか気持ち良いとかと言う感覚すら飛びかけているみたいで、トランス状態一歩手前のようなとき私は果ててしまうのだ。
 以前はどうなるのか気が引けて避けていた領域だったが、今はそうすることが彼への思いを伝える手段だと思えるようになっていた。だけど、彼は私がどんな状態で果てようと2回目の愛撫をすぐに始めるという責め方を好んでいた。

 彼の前戯は私が2回果てるまで続く始まりの儀式なのだ。
いつだったかあまりにも感じ過ぎた私は彼の2回目の愛撫を拒否したことがあった。
いつにも増した快感は私の身体を過敏にし、気持ち悪いくらい敏感になっていたことがあった。
 彼の2回目の始まりは唇へのキスから始まるのは知っていた。
そのまま、再び下半身へと彼の身体は動いて行くのだ……だが、私は彼の顔がそこに到達する前に彼の頭を掴み、
お願い……もう駄目、今日はいや、いや、、駄目……駄目なの……2回目はやめて…… ね? と、いやいやを繰り返したが、彼は聞き入れてくれず再び激しく性器を責め立てて行った……。
このときばかりは本気で逃げたかった……。

 性器への愛撫だけでこれだけ感じすぎるのなら彼のを迎え入れた時どうなるか怖くて仕方なかったのだ……。
だから必死で懇願した。彼ならきっと判ってくれると思ったからだったが、その時見せた彼の顔とセリフを今きちんと思い出した。

「じっとしてろ鞠絵、もっと、もっと感じろ鞠絵……俺の中で良い子になれ!」

 彼の眼差しは真剣で瞳の奥に見え隠れするものがなんだか判らず戸惑った。私は目を閉じる事さえ不安で、胃の中がもやもやしうめき出していたらしい。おかしくなる、おかしくなるって、、、これは後から彼に聞かされ知った事だったが……。そして、私はなんと性器への愛撫だけで失神したのだ。

 目が覚めると彼は隣にいて「ごめんよ」と言った。私は泣きながら怖かったよーっと彼に抱きつき泣きながらキスを求めた。彼もそれに応え何度も何度も抱きしめながら身体をさすってくれた事も思い出した。このことはもう半年くらい前になるのかな?……。

 私はどれくらいの間窓の外を見ていたのか判らなかったが、気持ちはなんとなく落ち着きを取り戻し始めていて玲子が肩に手をかけたことにやっと気付いた。

「ハイ?」

「んもーーー どうしたのさー? 何度呼んでも返事しないから心配しちゃったよ? 変なもん食べてない? 大丈夫? どこか具合悪い???」

「うんうん、平気平気……ねね、今日ちょっと体調すぐれなくてさ、ノート貸して?」

「構わないけど、本当にだいじぶ?? 保健室行こうか?」

「うぅん、平気、平気 うんうん」

 玲子は私のことを心配そうに見ていたが、研究実習室へ動こうと席を立とうとしたその時ショーツに中に冷たい物を感じドキリとしてしまった……。
一瞬生理かと焦ったがそれは私の中から溢れ出した蜜だと直感し酷く溢れさせていたことを知った。
 足をくねらせてみるとぬるぬるして肌に触ったがそれがなんと言えず心地良かった。股とショーツの間にぴったりと貼りついている部分は冷たくなっていたが、再びえっちな妄想の虜にさせていった。

 玲子と歩きながら妙に小股で歩く私を誰もとがめなかった。誰にも見られてはいなかったが、玲子ですら気がつかないのだから堂々としていれば良いのだろうけど、かなり恥ずかしくはあった。誰にも言えない猥褻な思いを抱え歩いている私なのだから……。

 履いているショーツを冷たくなるまで気付かず濡れに任せていた。紫色っぽい紅色、深い色合いだけどパステル調でビビッドな印象を漂わせる大人の女性を思わせるショーツ。ブラとおそろいの可愛いレースが縫い込まれていた。そのお気に入りの下着は今蜜が染み付きあそこのあたりだけ色を濃くしているはずだ……。


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