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愛すべき彼女と肉塊
【学園物 官能小説】

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Runa:「虚心坦壊(懐)」-10

勇樹の腰が何度もベッドに沈み、息はこれまでにないほど上がっていた。

私の肌に呼吸して膨らむ勇樹の汗ばんだ体が貼りつく。

「あっ…はぁっ…」

勇樹は、何も言えずただただ下半身をいつの日かの私のように震わせていた。

脈を打つ速さが徐々に回数を下げてきて、あれだけ硬かった勇樹のペニスも弾力を取り戻しつつあった。

勇樹の精子はもう射精しないと思ったタイミングで、私は勇樹のでんぷんかきを溢さないようにペニスを口から離す。

「はぁっ…ごめんね…いきなり出しちゃって。」

勇樹が絶頂を迎える時に指を立てられた太ももの部分は、血こそ出ていなかったものの私が腕を掴んだのと同じくらい指の痕が残っていた。

近くに置いてあったティッシュを勇樹は3枚ほど取ると、私にそれを差し出す。

「はい…、本当にごめんね。ここに出していいから。」

咽返る様な勇樹の遺伝子の匂い。口の中は歯茎や唾液腺の辺りまでベットリと充満している。

口は塞がっているので、鼻で呼吸をすると勇樹の精子独特のハッカの様なメントールな風味が口に広がる。

美味しくないけど…。これ、飲み干したら男の人は…勇樹は喜んでくれるんだっけ…。

小さい子が悪戯をして、大人に見られてしまったような、勇樹はそんな目で不安そうに私を見つめていた。

私は、粘り気のある精液を飲み込み易くするために、口の中で限界まで自分の唾液を含んで、舌の上に精子を喉へと流すように喉を動かした。

肉の脂身を飲み込むような感覚で、勇樹の精子は喉に引っかかりながらも私の体の中へと染みこんでいく。

「…。」

私は勇樹に向かって舌を少しだけ出して、飲み干したことが分かるように口を大きく開いてみせる。

「馬鹿ッ…汚いのに飲んじゃったの!」

勇樹は私を力強く抱きしめる。

「うん…。喉に引っかかっているけど、全部飲んだよ。」

強く抱きしめられすぎて首もまともに動かせない私は、勇樹の耳元でそう言った。

「ごめんね…。ごめんね…、無理して飲まなくてもよかったのに…。」

勇樹は私の髪を撫でながら、何度も何度も今にも泣きだしそうな声で謝った。

「なんで謝るの…。むしろ私の方こそごめん…。飲んだら勇樹が喜んでくれると思ったから…飲んでみたの。嫌だった…?」

勇樹は私を抱きかかえたまま、ベッドに倒れ込む。

「嫌じゃない。嬉しいに決まってる…?瑠奈に口でしてもらって飲んでもらうなんてさ。こんなに嬉しいことはないよ。嬉し過ぎて、瑠奈を増々好きになる…。」

勇樹は、激しくないものの何度も私に強くキスをした。

「汚いなんて思わないよ…。だって、私の汚い所を勇樹は嬉しそうに一生懸命気持ち良くしてくれたじゃん…。私も同じだよ?私だって、勇樹が気持ち良くなってるところを見たいし…いっぱい愛情表現したいの…。」

勇樹が目を輝かせて、私のショーツを剥ぐところを思い出しながら私は、勇樹の髪を撫でてそう言った。

「ありがとっ…大好きだよ。」

勇樹は何度もそう言いながら、キスの雨を注ぐ。

精子の残党が喉についているせいか、唾液の切れが悪くて私は数回ほど咳払いをしてしまう。

「飲み物…とってくるよ。」

「えっ…、大丈夫だよ。」

そう言ったものの、勇樹はベッドから立ち上がり部屋のドアノブに手をかける。

「いいんだよ。喉に残ってるのも気持ち悪いだろうし。」

勇樹はそう言って、少しだけ笑うと下の階へと降りていく足音だけが聞こえた。

勇樹がいなくなって、私しかいないこの部屋にはカーテンの隙間から西日が射していた。

私達が初めて出会った頃と比べると、随分と日は短くなっていた。

ベッドから、勇樹の匂いがする。

家で使うシャンプーの匂いなのか、服の柔軟剤の匂いなのかはわからない。

布団を鼻の近くまで抱き寄せる。

勇樹の部屋をなんとなく見ていると、扉の近くにはあの全身鏡が置いてあるのに気付く。

新しい下着を買って、その写真を勇樹の言われるがままに撮らされたあの夏。

あの後嫌がらせのように、何回か私の恥ずかしい写真を見せびらかしたり、いきなり送りつけられたりしたけど…。

未だに送られた写真は、消せないままパソコンにバックアップは取ってあった。

むしろ…それを見ながらしてたとか…。」

「(そんなこと言えないよぉ…)」

思い出すと、色んな恥ずかしいことをされたのを思い出してしまって、一人勇樹のベッドの上で悶絶していた。

すると、扉が開く音がした。



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