投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 213 「夏の出来事 5」 215 「夏の出来事 5」の最後へ

どっちが好き ?-6

SEX が終わると2人はベッドの上で
お喋りをしていた。
退室の時間になり、ホテルを出る。
外に出ると辺りはもう暗くなっていた。
雨は降っていなかったが、
寒かった。
ちづるは思わず
コートの襟を首に寄せ、
ブルっと震えた。

タクミがそんなちづるを見て
手を差しのべて言う。

「お手。」

「 ?  手?」

「ぁ、ふふっ、、
間違えちゃったーー
   手、繋ごう?」

「、? 、、うん。」

二人は手を繋いだ。
しばらく黙々と歩く。
タクミの手は、暖かかった。
ちづるはタクミの手が気持ちいいのは
温度があるからかなぁ? 
とぼんやり考えていた。

タクミがふと、口を開く。

「どーだった?」

「 ぇ?」

「お外のデート。

 1日の終わりにーー
  感想、聞かせて ?」

「ぁ、、 ぅん。」

「楽しめた?」

「ん、、うん。
楽しかったよ。
パスタ、美味しかったね。

 、 、、でも、、」

「ん?」

「お家のが、、
     落ち着く。」

「あは、、 確かに。」

「タクミ君は?
  どうだった?」

「んーー、、うん。
楽しかったよ。 
 ちづちゃん、髪形とか
 可愛かったしーー。

     でも、 、、」

「ん?」

「今度お外のデートする時あったら
もっと、遠くに行こーね。」

「っふふ、っ、 、
 知り合いに、沢山会ったから
 疲れたでしょう?」

「まーーねーー。」

「お母さん、、
カッコいい人だったなぁ。」

「えーー? そう?」

「うん。
、 、、なんか、ちょっと
 罪悪感あるけど。 」

「え? 」

「お母さんに、、。」

「なんでよ。」

「大事な、、、息子さんを、、
なんか、本当、
 すみません って思ってる。」


タクミはそれを聞くと面白そうに
ははっと笑う。
タクミが言う。

「俺は、ちづちゃんの知らない部分を
知った気がしたよ。」

「 ぇ? 、、ぁ、年齢とか?」

「うん。それもあるし、、
      色々。」

「 ? 

、、そっ か。
 私もタクミ君の事、今日1日で
知った気がする。
 高校も、知らなかったし。」

「そっか。」

「なんか、、半年も一緒に、
過ごしてたのに、、ね。

 変な感じ だね。」

「まぁ、
ちづちゃんエッチだからねー。
少しは興味持ってくれた?」

「 ぇ?」

「俺に、、。」

「ふふっ、なぁに?それ、、。
最初から、ちゃんと持ってるよ?」

「、、、。

そぉーーおーー? ふふっ、、」

「 ? 、、うん。」


そんな事を話していると、
市営住宅に着いた。

階段を上がるとちづるが言う。

「あ、こっち、来る?
 夕飯食べる?」

「っ、んーーー、、
 いいや。

ちづちゃん、疲れたでしょ?
今日は帰るよ。」

「 そっ か。
 じゃあ、、、
   おやすみなさい。」

「うん。」

ちづるはバッグから家の鍵を取り出し、
鍵穴に差し込んだ。
ドアを開けようとした瞬間、
その手をタクミに掴まれた。
驚いてタクミを見る。
タクミはニコっと笑い、こう言った。

「ちゃんと、聞かせてよ?」

「っ、 ? 何を?」

「返事。」

「 ぇ? 」

    ぇ ?

  返事 って、 、、


「結婚してくれるかどーかの返事ー。
 待ってるね。」

タクミはそう言うと、
ちづるにキスをした。
キスが終わると「おやすみ。」
と言い、家に入った。

ちづるはしばらく呆然と立ち尽くす。
ハッとして、家の中に入る。
玄関のフローリングに、ストンと
腰が抜けたようにお尻が落ち、座る。
靴も脱がずに、また呆然とする。


  嘘 でしょ ?

      え?

 結婚 ? 

 タクミ君は 一体、
    何を考えているの?

 14才 だよ ?
    私達の 年の差
  
 ってゆーか 

 18才って
   結婚出来るっけ? 


ちづるはスマホをバッグから
取り出し、男が結婚出来る年齢を
調べようとする。
しかしハッとする。

  いやいや、 ! !

 違うでしょ!!
    
  問題は そこじゃない っ!

 年齢じゃ なくて

   返事 ? ??


  返事!?? ?

  いや 違う !

 真に受けちゃ 駄目 っ

  なんか もう

  分からなく なっちゃった

 
 あれ かな、 、、

  タクミ君 若いし

    18才 だもんね   

 ちょっと気持ちが高ぶって
  言葉にしちゃった 

  って
   だけだよ  きっと

  だから、 、 、


「、 、、うん。

 きっと、 違う、、 。」

ちづるはポツリと独り言を言う。

それから、
メイクを落としたり、
軽食を食べたりした。
しかし頭の中はタクミの事で
いっぱいで、食後のコーヒーには
砂糖と塩を間違えて入れた。

塩入のコーヒーを口に入れた瞬間、
ちづるは驚いてゴホゴホとムセた。
   


「夏の出来事 5」の最初へ 「夏の出来事 5」 213 「夏の出来事 5」 215 「夏の出来事 5」の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前