禁断の愛-2
2.
息子には、何か言った方がいいんだろうか?
年頃の男の子が、どこから手に入れたのか、こんなもの持っていても不思議はない。むしろ、順調に育っていると喜ぶべきなのだろう。
気付かれないように、入って いた順に戻す。
上の引き出しには、旧型のケイタイや、手帳、使い道の分からない電器器具が、がちゃがちゃと詰め込んである。
ふう〜と大きく一息ついてベッドに向った。
一体、この前シーツを洗ったのはいつだったろう?
上掛けを捲ると、空気に混じってふわっと男の匂が舞い上がる。
すえて蒸れた、ミルクの混じった匂いは、満更、嫌なものではない。むしろ、ヘロモンが刺激され隠微な快感さえ覚える。
夫は淡白で、性生活も淡々としたもので、行為の最中でもこんな匂いを感じたことはなかった。
皺だらけのシーツの所々に、染みが点々と付いている。今までは大して気にもせず、纏めて洗濯機に放り込んできた。こうして広げた状態で眺めれば、その位置や大きさなどから、その染みがどこから出た物かは、想像に難くない。
ベッドの下に押し込んである汚れ物を引き出して見る。
小さく丸めたブリーフ。あるべき所にひと際大きな染みがくっきりと輪取っている。夢精で汚れた下着を、下洗いしてから出すつもりで、隠してあるんだろう。
「もう駄目」
ブリーフを鷲掴みにすると、ベッドに横になった。
広げたブリーフに鼻を当て、息を吸い込む。
「ふーむ」
たくし上げたスカートに手を突っ込み、パンティのゴムを押し広げて、指先は割れ目を探る。早くもそこは、滲み出た蜜に濡れて、指はヌルリと滑り込む。