禁断の愛-14
12.
夫の幸太郎が、シンガポールに戻って1ヶ月が過ぎた。
生理は来ない。
妊娠したのは、ほぼ間違いない。
ピルを止めたまま、明との同衾は続いた。
2ヶ月待って、産婦人科を訪れた。
「奥さん、おめでとうございます」
医者の言葉に、目頭が熱くなった。
生理が止まっていると明に話した。
「あまり、深くしない方がいいよね」
その夜の交わりで、明は独り言をいながらいつものような激しさを控えて、恥毛が重なると静かに腰を止めた。抜き差しも緩やかだ。
華江にはいささか物足りないが、明の気使いが嬉しかった。
愛液の飛沫を子宮に受けて、ゆるゆると湧き上がったオルガスムスは、長く続いた。
小腹をさする明の手の感触で意識が戻ると、華江は明の手に指を絡めた。
「あきら」
「母さん、きれいだ」
「ありがとう」
華江も、明との愛の交歓が進むにつれ、若返ってきれいになったと実感していた。
「おマンコも、すごく気持ちがいい」
夫の不在をいいことに怠惰な生活が続いて、腹の皮が弛んでいた。
気兼ねの要らない二人きりの家で、昼夜を問わず営みを繰り返すうち、ウエストやヒップが締まってきた。腰使いが、結構な運動になっているようだ。
男根が萎み、身体が離れると、明は華江の額に唇を触れた。
「母さん、ありがとう。僕、頑張るから・・・」
高校生の明が、何を頑張ると言うのだろう。
何も頑張らなくていい。今の優しさを忘れずに、愛し続けて呉れさえしたら。
涙で、頬がぬれる。
明君、あなたが好きよ、すきで、好きでたまらないの。
これで家族が一人増え賑やかになるわ。
親子4人、仲良く暮らしましょう。
(ごきげんよう)