〈仕打ち〉-5
『フヒヒヒィ……このムッチムチのピッチピチの餅肌が、俺の物なんだもんなあ?んふふふ〜……こうやって撫でて触るだけでチンポが勃ってくるぜえ……』
「な…に触ってッ!?はッ…離してよぉッ!!」
掌は二の腕を再び上り、脇の下をスルリと滑ると、プリッと盛り上がっている胸肉を収めた。
ソフトテニスのゴムボールのような弾力は、乱暴に握ったりしたら型崩れをおこしてしまうような危うさがあり、無言のうちに大切に扱わねばならないと訴えてくる“いじらしさ”は、首謀者の胸をキュンと締め付けた。
この歪でありながらも美しく発育した未完成な幼体は、やはり十代半ばの少女特有の儚い魅力であり、女体の芽生えさえ知らない“蕾”のままの亜季には、まだまだ望むべくもない《輝き》である。
『愛ちゃんは俺のペット……ヒヒッ…そして亜季ちゃんはあの髪の長い男のペット……フヒヒ……何日くらいで俺のチンポを貪るようになるかなあ?』
「ッ…!!!」
このオヤジ達の異常性はこの一点に尽きる。
拉致して姦すだけではなく、犬や猫のように飼育しようという欲望は、凡そまともな人間が抱くものではない。
これが妄想ならば理解もしよう。
これを実行してしまうところが、真に恐ろしいのだ。
『クククッ…間違いなく亜季ちゃんは最高のペットになるね。なんたってジュニアアイドルのトップなん……』
「やめてえッ!!亜季だけは助けて!ぺ…ペットとか頭おかしいわよぉ!!」
長髪男の口から亜季の名前が出た瞬間、愛は声を荒げて叫んだ。
この絶望的な状況下に於いても愛が自分を見失わないのは、亜季という存在があったからだ。
例え離ればなれにされてしまっていても、愛は亜季に心を寄せ続けていた。
必ず守る。
必ず助けてみせる。
レイプの被害者となってしまった今でも、亜季は変わらず亜季のままなのだ。
愛にとって、大切な妹なのだ。
いつか訪れるであろう好機に、自分が亜季を救い出してやらなければ……それのみを抱き、愛は恐怖と屈辱に挫けそうになっても、必死に歯を食い縛って堪えているのだ……。
『騒ぐなよ愛ちゃん……姉妹揃って『可愛い可愛い』って頭ナデナデされながら生活するんだから、何も悪い話じゃねえだろう?フッヒッヒ……俺は愛ちゃんを離さねえよ……死ぬまで俺のものだ……』
「ッ〜〜〜!!!」
両手に小さな胸肉を収められながら、愛はオヤジの胸板に引き寄せられ、キツく抱き締められた。
この鬼畜オヤジ達には、言葉というものは通じない。少女の心の痛みというものも、まるで意に介さない。
いや、少女に痛みと苦しみを与える事こそが、至福を得る手段なのだ。
あらゆる手段を用いて支配下に置き、性欲を満たす為だけに飼育し利用したいのだ。
それがどんなに酷い事なのか、人の道から外れた事なのか、実は痛いほどに知っている。
それは〈禁断〉であればあるほど、欲情も欲望も昂ると身をもって知っているからだ。
非合法。
凶悪犯罪。
それらに麻薬的な《快楽》が絡み付いているからこそ、オヤジ達は美少女達を拉致して飽きるまで徹底的に姦すのだ……。