投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

超合体★アクメロボ ガングリオン
【SF 官能小説】

超合体★アクメロボ ガングリオンの最初へ 超合体★アクメロボ ガングリオン 14 超合体★アクメロボ ガングリオン 16 超合体★アクメロボ ガングリオンの最後へ

愛しのシャルル様!! 宇宙に消えた恋!!-8

しかし暫くすると徐々に映像が映り始め、ギリシャ彫刻を思わせる大男が姿を現した。
ギラギラとピンクやオレンジのネオンが輝くステージに立って、お気に入りのマントを羽織りギターを抱えている。
その男とは、もちろんステッドラー総統である。
…と、そこに派手なサングラスをかけ、大きなシルクハットを被った司会者が割って入った。

司会者「既に命運の尽きた地球の皆さん、こんにちは。司会のキミー・マウローです。今日も『ハロー・ステッドラー!』のお時間がやってまいりました。偉大なる総統の歌声で癒されて下さい!! 夜うなされて下さい!!」

ドカッ!! ステッドラーは横から蹴飛ばした。吹っ飛んでいくマウロー。

ステッドラー「ヘイ、ブラザー!! 愛し合ってるか〜い?! 今夜の1曲目はこいつだ!! 1、2、3、4!!」

ジャ〜ン!!
ステッドラーがギターをかき鳴らすとバックバンドが一斉に演奏を始める。
ギュイ〜ン!! ギュイ〜ン!! ギュイイイイイ〜ン!!
歪みまくったギターが鳴り響き、ウネウネとしたサイケデリックな照明が当てられた。
ステージを取り囲む聴衆は既に熱狂状態。ヘッドバンギングを繰り返している。

『ステッドラー・ロック』(作詞・作曲:ルドルフ・ステッドラー)

俺は涙を知らない男だぜ 総統だから! 天才だから!
そんな偉大な指導者が 時に野心を抱き 地球侵略を夢に見た時
君ならどうする? 君ならどうする? 君なら?
どうする? どうする? どうする? どうする? どうする?
無駄な抵抗やめて 諦めろよ これが運命だよ
黒いマントに 迷わずひれ伏せよ ひれ伏せばわかるさ
その一歩が道になる 歴史になる
俺はステッドラー(ステッドラー) 迷わずついてこいよ!!
俺はステッドラー(ステッドラー) 全能なる神の化身!!
俺はステッドラー(ステッドラー) 宇宙を駆ける覇者!!
P.S. こんな私を愛してくれますか? ルルルル…

観客「きゃあー!! きゃあー!!」
ステッドラー「イエイ! ノリノリだぜ!! じゃあ次の曲は…」
コリン「うおおおおおおお――――ッ!!!! やめろぉっ!!」

ガシャン!!
激昂したコリンの拳が液晶画面にめり込んだ。テレビが床に転がり落ちる。
彩音「きゃああああああ!!!」
鈴音「まぁ大変!! この液晶テレビ、ネオ亀山モデルで高かったのよ!!」
コリン「はぁ…。はぁ…」

右手を血まみれにして息を荒くするコリン。その頬には涙が伝っている。

彩音「一体どうしたのコリン君?」
コリン「ステッドラーは…。僕の父さんの仇なんだ!! あいつだけは絶対許せない!!」
鈴音「まぁ、お父さんを亡くされたの? 可哀想に…」

コリンは椅子に腰かけると、涙を拭おうともせずに語り始めた。

コリン「ステッドラーは荒廃したE−1星を捨てて地球に移住するつもりなんだ。ヤツは地球侵略にあたり科学者たちに新兵器の開発を命じた。アクメロボ計画もその一つだった。だが父さんはステッドラーに従うふりをしてニセの設計図を提出し、反政府ゲリラと接触していたんだ…」
彩音・鈴音「…………………」

彩音も鈴音も泣きじゃくるコリンにかける言葉が見つからない。
おろおろして見ているばかりである。

コリン「あれは1ヶ月前…。遂に秘密がバレて研究所にステッドラー親衛隊が踏み込んできた。父さんはガングリオンの秘密を守るため、僕を逃がして研究所と共に自爆した。僕は父さんが隠しておいたガングリオンを積んだ光子ロケットでE−1星を脱出した。そして地球にやって来た。平和に暮らす人々を守るために…」

ちなみにコリンがここで言う『人々』には女性はカウントされていない。
E−1星には女性の人権がなく家畜同然の扱いなので、地球人女性もまた救う対象にはならないのである。
そうでなければ彩音や鈴音にああいった仕打ちはできるものではない。
ステッドラーといいシャルルといいコリンといい、E−1星人というのはまことに自己中心的で勝手な人々なのであった…。


超合体★アクメロボ ガングリオンの最初へ 超合体★アクメロボ ガングリオン 14 超合体★アクメロボ ガングリオン 16 超合体★アクメロボ ガングリオンの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前