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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
【フェチ/マニア 官能小説】

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バイトのきっかけ-3



ドラマの撮影が始まってから夏希ちゃんは多忙をきわめている。

まだドラマの放送はされていない分、番宣の番組出演がかなり多いらしい──


この間家にきた夏希ちゃんは、こぶたの大きな置物を抱えて現れた。

「……なにそれ?」

「漢気じゃん拳で勝っちゃって……」

なんでも、じゃん拳で勝ってしまうと、欲しかろうが欲しく無かろうが指定された品物を気前良く買わなけれ罰があるのだとかいうゲームの番組に番宣で出たらしい…


中国人経営の古物店で仕入れたらしいその置物。


「いくらだったの?」

「25万円…座布団が三千円だったけど御釣り貰えなくて25万と五千円払った…」

「なんじゃそりゃ?」


黒いこぶたの置物には真っ赤な絹の座布団が敷いてある。


「俺だと思って可愛がって…」

夏希ちゃんの言葉通り、あたしはそのこぶたに夏希ちゃんのパンツを履かせて名前入りのプレートを首から提げてあげている。

ホンモノの夏希ちゃんより案外可愛がってるかも知れない。

けっこう哀愁漂う表情をしていて、日を追う事に愛着が沸いている。


再来週放送されるって言ってたから視てみよう──


これからは、夏希ちゃんが出るっていうのはなるべく目を通してみようかと思う。



スーパーで食材をカゴに詰めてウロウロする。

「あった…」


もう一つ──

一番目当ての欲しい物、あたしはそれを捜して廻ると手にとった。

12個入りの三セット──

やっぱり買うのは恥ずかしい──

店が空いていたことに感謝しながら誰も並んでいないレジに素早く向かった。

毎回、お約束のように二回ヤっちゃうから直ぐに無くなるかもな……


そんな思いであたしは精算を済ませた。


“赤ちゃんできなかったね…”

気にかけていてくれた夏希ちゃんのこの言葉が嬉しかった。

中出ししてしまった勢いだけのプロポーズなのかと思ったのに…

ちゃんと事務所の方にまで報告して先の身の振り方まで考えていてくれたことに安心感が沸いた。


夏希ちゃんは子供じゃない──


あたしよりも大人だ…


子供がデキテから行動するのではなく、あの後直ぐに先を考えて動いてくれたことにあたしは信頼を置いていた。


知らないばかりに不安になってたあたしはなんだったんだろう──


高槻にはちゃんと断わらなきゃ……。



ねえ、夏希ちゃん…


手放しで信頼してもいいのかな?


まだまだ不安は尽きないけど、知ることから始めていければいいよね?


これから先の二人の標(しるべ)

それはいったいどこを指すのだろうか──



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