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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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今は、かけがえのない一時を-14

「マスター、あたし、嬉しいです。だから落ち込まないで、エッチなあたしをもっと見てください」

「ほら、見たいんでしょ。それにあんたが、優子ちゃんにパイパンが好きだって言ったんじゃないの。せっかく綺麗にしたんだから見てあげなさいよ」 

股間のヒリヒリも治まり、星司に意趣返しをした陽子も星司を促した。 

「えっ?そんなこと言った覚えはないよ」

星司は驚いて陽子の顔を見た。

「うそおっ!」

驚いた陽子は、星司を見返してすっとんきょうな声をあげた。。

お互いに驚いた顔で見あった双子は、写し鏡のように、揃って優子に顔を向けた。

「ほら、あの時ですよ。エッチな4人組が、車両に乗り込んで来た時、4人とも毛が無かったじゃないですか」

優子はしばらく前に【痴漢専用車両】のお楽しみバージョンに乗り込んできた、淫乱な女達のことを言った。

「えっ?あの時がどうしたかな?」

星司はピンと来なかった。

「ああん、ほら、あの電車を降りてから、マスターに『毛のない女の人が好きなんですか』って聞いたら、その時『好きだ』って答えてくれたじゃないですか」

「えっ、そんな言い方したかな?確か『それほど嫌いじゃないよ』って言ったはずだけど」

あの時の優子とのやり取りは鮮明に覚えていた。なぜなら、あの時、あまりにも優子が鬼気迫る勢いで聞いてきたからだ。それに驚いた星司は、当たり障りのないように、無難なその答えを口にしていたはずだった。

優子が鬼気迫っていたのには理由があった。優子は【痴漢専用車両】が駅に止まる直前に、リーダー格の女が星司とキスをした時に嫉妬していたのだ。

(あの人、星司さんとキスしただけでイッてた。あたし、あんなキスされたことない…)

そのことで心穏やかでない優子にそんな質問をさせ、その女に負けたくないあまりに、優子は星司の答えを勝手に拡大解釈していたのだ。

「あはは。なあんだ、思い込みの激しい優子ちゃんが、自分の都合のいいように聞いてただけだったのか。星司に限ってそんなこと言うなんて、おかしいと思ってたのよ」

何せ、星司に触られるまでは、自分でも触らないと決めるほどの思い込みの激しさだ。陽子はそんな優子を笑った。

しかし、悪気のないその笑いに優子は傷ついていた。

「だって、だって、そう思ったんだもん…」

なんだか星司に裏切られたような気がした優子の目から、ポロポロと涙が溢れてきた。これも優子の思い込みの為せる業だった。

しかし、寝耳に水の星司はその涙に慌てた。

「だ、大丈夫だよ。『嫌いじゃない』ってことは、『好き』ってことだから、優子ちゃんは間違ってないよ」

星司の言葉をシラ〜っと聞いていた陽子が呆れ返っていた。

「じゃあ、問題ないじゃない。せっかくなんだから、見てあげれば」 

しかし、だからと言って直ぐに見るのも憚れた。躊躇する星司は丁度いい言い逃れを思い付いた。 

「さっきは驚いてチラッと見てしまったけど、やっぱりここで見ることはできないよ」 

「えっ?ガン見してたくせにどうして?センズリ男が一丁前に何を恰好つけてんのよ」 

陽子はこの期に及んで煮え切らない弟に呆れた。 

「【痴漢専用車両】以外はフリーセックス禁止だろ。直接、裸を見ることもこれにあたるじゃないか」

「う〜ん、やっぱりそうきたか」

渋顔で残念そうにする陽子とは対照的に、優子は余裕顔を見せていた。

「マスター、大丈夫ですよ♪」

「えっ?どうして」

優子の余裕の声に、星司より陽子の方が驚いた。

「だって陽子さん、ここって【痴漢専用車両】のネットサイトの本丸でしょ。だったら、ここでの行為は【痴漢専用車両】の中での公的な行為だと考えられませんか?」

「ん?」

優子の言葉を咀嚼するまで、3人はキョトンとした。



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