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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
【フェチ/マニア 官能小説】

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愛のメトロノーム-4



バスケ部のキャプテンなんてやるくらいだから、高槻は人の上に立って行ける奴だ。

高槻のお父さんにも似て、頼りがいがある──

結婚する相手に申し分ないし

てか…

恋人ってよりも

高槻は旦那、お父さん、

そんなイメージが強い…


プロポーズされて躊躇う余地がなかった──


「今の役者の彼と先を想像できる?」

「……」

多恵ちゃんは痛いところを真っ直ぐについてくる。

「そもそも、晶が向こうに居る理由ってなに?」

「……」

「最初は失恋。職探しにフラッと地元を離れただけ…」

「……」

「じゃあ、失恋を乗り越えた今は?」

「……」

「コーヒーショップの夢なんてさ、地元で充分叶えられるじゃん?…てか、地元でやった方が間違いなく成功するでしょ?同級生沢山いるんだから…」


「……ごもっともです」


やばい…

多恵子マジックに掛かりそう──

夏希ちゃんと高槻との間の振り子が揺れ、高槻側に大きく傾く…


好きとかいいながら

女ってこんなとき、決まって計算高くなる──

これも野生の本能か?



多恵ちゃんと話したらそのまま駅に向かう予定でいたあたしの椅子の足元には帰宅用に纏めた荷物が置かれていた。

「晶から見てその今の彼の将来性ってどんな?」

「──…っ…わからない」


致命的な答えを返してしまった──

「まあ、まだ付き合い始めたばっかりだしね…今はスキスキだけでも居れると思うよ?…三年もあれば状況変わるでしょ?高槻が待つって言ってくれてる訳だし──」

「うん…」


高槻を待たせながらあたしは夏希ちゃんと付き合い続けるのだろうか?


もしかしたら──

三年後は高槻の元に行くことを考えながら……



夏希ちゃんに“好き”なんて言葉を囁いてセックスし続けるのだろうか──




それはサイテイ過ぎる──



一口しか手を付けなかった目の前の激甘珈琲を見つめたまま、あたしはつき出された問題に答えを出すことを怖れていた──


多恵ちゃんはふいに鳴り始めた、携帯を手にして店の外に出て言った。



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