−玲奈、陥落 その12−-1
_ 仮眠室の亜美は、まだオナニーに耽っていた。
_ もう何度絶頂を迎えただろう。しかし、その欲情は萎えることがなかった。媚薬も、秘部を過敏にする刺激剤も、まだまだその効き目を保っていたのだ。
_ しかし、何度目かの絶頂の後で、亜美はしばしの休息をとっていた。そのタイミングで、玲奈と涌井が休憩室にやって来た。亜美が横たわっている仮眠室とは、カーテン一枚で隔てられているだけだ。
_ このタイミングで涌井たちがやって来たのは、偶然ではない。隠しカメラからの映像で涌井は、亜美の状況を把握していた。玲奈が辰己に犯されている間も、手元のスマホに転送された映像を頻繁に確認し、涌井は亜美の「小休止」のタイミングを見計らい、そこに玲奈と共にやって来たのだ。
_ 何の為に?彼と玲奈のSEXを、亜美に見せ付ける為だ。
_ 亜美は既にレズ願望に目覚めつつある。レズ物のエロ漫画をおかずに、オナニーに没頭するように仕向けたからだ。
_ そして今、涌井との淫行で快感を露わにする親友の姿を目撃すれば、亜美のレズ願望は一気に花開き、玲奈へと向かうであろう。亜美に、玲奈を犯したいという欲情が生じるであろう。
_ そんな親友の間に湧き上がった淫靡な欲情も、いずれは彼女達のカラダを存分に味わう為のスパイスとなるだろうと、涌井は計算していたのだ。今はまだその時ではないとも、思っていたが。
_ 玲奈たちが休憩室に入るとすぐに、亜美は2人に気付いた。
_ 亜美の横たわるベッドの置かれた仮眠室と、涌井たちの入って来た休憩室を隔てるカーテンの隙間から、亜美は玲奈を見た。
_ 長く親友同士の玲奈が、未だかつて見た事も無い表情をしていた。
(何が起きているのだろう?)
(何が起こるのだろう?)
_ 玲奈の表情から、亜美は言い知れない不安を感じていた。が、不安を遥かに上回る感情があった。
_ 亜美には、エロティックなハプニングの目撃を求める感情が芽生えていた。
_ 親友の身を案じる不安感よりも、親友の淫らな姿を目撃したいという淫らな願望が勝っていた。
_ そんな亜美にとっても、現実に起こった事態は、驚愕を禁じ得ないものだった。
_ 涌井は、玲奈に向かって言った。
「さあ玲奈、制服を全て脱いで、裸になりなさい。」
(そんなバカなコトが、ある訳ない!)
_ 即座に亜美は思った。
_ 何か淫靡な出来事に玲奈が巻き込まれつつある事は、亜美には感じ取られていたが、見ず知らずの男の前で自ら全裸になるなど、清純で生真面目な玲奈を何年にも渡って見て来た亜美は、絶対に出来るはずがないと確信した。
_ が、玲奈は脱いだ。亜美は絶句した。