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恋人宣言
【女性向け 官能小説】

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「ん」
そう短い返事をした後、私は満足して後ろの直哉に寄り掛かる。
直哉は両手を私のお中で交差して

「やっとケリがついた」
と、頭を私の肩に乗せた。

「お疲れ様」

「俺さ、明日出る辞令で広報に異動になる」
「嘘!」

ゆったりした空気を断ち切るような告白に
勢いよく振り向いた私の周りの水がジャバッと波打った。

「ずっと異動願いを出してて、やっと通った」

ずっと?
そんなの知らなかった。

「今回の広報との共同企画が上手く行ったらって条件出されて」
「うん・・・・」
「この前、企画と広報の両部にOKをもらった。
だから、この共同企画は綺麗に終わりにしたかったんだ」

そうなんだ。

「直哉、企画の仕事で満足してると思った」
「ああ、満足だったんだけど」

そう言って濡れた手で、前髪をかきあげた。
その仕草がやけにかっこよくて。

「もう限界」
「何が?」

「お前の遠距離の彼氏役」
「え?」

「お前が俺のだって公表できないの、もう限界」

そう言って後ろから首筋にキスを重ねた。



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