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朝凪―あさなぎ―
【純愛 恋愛小説】

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朝凪-2


「久しぶり」

3年前と全く変わらない博之は、私の好きだった笑顔で約束の場所に現れた。

「久しぶり」

私は、変わったかな。

「ナツは、変わらないなぁ」

そう嬉しそうに言う博之。
なんで私たちはこんな事になってしまったのか。

時刻はもうすぐ日付が変わるころで。
海は刻々と真夜中の黒い色に吸い込まれて行くようだった。

浜辺の流木に座った私の隣に博之が腰をおろして。
私たちは13年前からの、付き合い始めたころから
二人の思い出を振り返った。

「博之がさ、体育祭が終わった後に告白してくれたんだよね」
「そうだった」
「修学旅行も、一緒に回ったよね」
「あぁ」
「卒業式では皆と一緒に写真を撮って・・・」
「うん」
「高校時代は楽しかったなぁ」
「そうだな」



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