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花の戯れ
【同性愛♀ 官能小説】

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前編-5


「なるわ………」

白い陶器のような滑らかな肌を羨みながら、ケーキに手を付けやけっぱち気味に口に突っ込んだ私は彼女の言葉に、ん?と動きを止めた。


美しいその人は広い庭先と同様、指先まで手入れの行き届いた手を組むと顎に当て、私を見つめている。


「綺麗になりたいと願えばね…女っていくらでも美しくなれるものなの…」


艶のある唇が魔法の言葉を唱える…

「女は魔物。男がそう思う由縁よ……化粧っ気もなかった娘が恋を知った途端一晩で変わる…“綺麗になりたい”そう素直に願うだけで瞬く間に綺麗になれる。私はそのお手伝いをしてるから常にそう実感するわ」

「お手伝い?」


彼女はふふ、と笑い頷いてフォークを握ったままの私の手を取る。

「心が荒めば肌は瞬く間に荒れてしまうわ…女性の肌は本当に正直」


綺麗な手を重ね、優しく私の手の甲を撫でる。

「可哀想に…本当はとてもきめ細かな肌なのにもったいないわ」

そう囁くとねえ、と私を見つめた。

「愛美さん、綺麗になりたいって思う?」

「そ、れは、もちろん…です」



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