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花の戯れ
【同性愛♀ 官能小説】

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前編-4



大きくウエーブの効いた明るい色の巻き髪が、ハリウッド女優みたいで…
私は庭の花よりも絵画から抜け出したようなその人に視線を奪われていた。


父方の祖母がイギリス人だという。貿易商の親と日本に渡り祖父と恋に落ちた。

まさしくドラマチック。


父親はまったくの日本人顔だという。ならば彼女は隔世遺伝か…

なお、羨ましい。

貿易商か…お嬢様なんだ…


なお、羨まし………


叶 シスターズの四人目か?


日本のど真ん中で肌も露にドレスを纏う。

この容貌なら誰も文句言えないや………


やめたやめたっ…


何だか自分が卑屈になってっちゃう…


私は残り少ないお茶を飲み干すとお代わりを貰った。


陽のいい昼下がり…


柔らかな風が、目の前のその人の香りを運んでくる。

いい香りがすると、つい深呼吸をしたくなる。


「綺麗な物を眺めると心も美しくなるわ…」

花を眺めながらそう呟くとお茶を口に運び、その人はね、と私に笑いかけた。


「そうですね…毎日こんなお庭を眺めてたら私も響子さんみたいになれるかしら…」

こんなこと言っちゃって“んなわけ、ねーだろっ”なんて怒突かれるかしら…



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