前編-20
「あうっ…きっ、気持ちいっ…」
はあっほんとにすごいっ…
肉芽が痙攣する度に躰中が大きく跳ねる。
「愛美さん…とてもいい顔をするようになったわ…」
彼女は喘ぐ私の唇を塞ぎ舌を絡める。指先は私の肉芽を刺激しながら小さな尿道口を突ついては私を泣かせ、その顔を眺めては綺麗と言葉を繰り返す。
「せっかく女に生まれたんですもの…もっとそういう表情を貴方は憶えなきゃダメよ」
「…はあ…っ」
彼女の言葉に吐息でしか答えることが出来ない。
沢山の美しい言葉。
綺麗と誉めてくれる彼女。
私はそんな彼女の魔法に掛けられたようだった。
綺麗…
私は彼女の魔法にかかってどれほど変わったのかしら……
痺れた躰と思考。虚ろう瞳で彼女を見つめる。
「さあ、今日はこの辺にしましょう…あんまり急に変わると旦那様もびっくりしてしまうから」
とても名残惜しい言葉を言われた気がした…
思わず“まだ帰りたくない”離れていく彼女の柔らかな唇としなやかな指先に、そんなことを言ってしまいそうだった。