前編-12
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驚く間もなかった…
流れるように自然と躰に触れられ唇までされるがままになってしまう…
唇を割って入ってきた彼女の舌
私の唇は求めるように開き顔を傾ける。
もちもちとした感触の泡に包まれたまま、ひんやりとした大理石の壁を背にした私に彼女は躰を押しつけそっと手足を絡めてきた。
互いの舌の動きを表現するように、躰もなまめかしい動きを繰り返す。
ツルンと滑る肉感の張った胸。上向きのお椀型の乳房に硬く尖った乳首が私の熱くなった肌を撫でる。
「はあ…っ…」
絡みあう太ももの感触に気だるく心地よいため息が漏れていた。
「…綺麗よ…どんどん綺麗になってきてる…」
「…ん…っ…あ…」
艶っぽく見つめられ背中を撫でられる。
「どう…自分でもそう思わない?…」
シャワーを宛てて泡を流す。唇を重ねながら囁く彼女の魔法の言葉…
何度も綺麗と言われ優しく肌を撫でられる度に、白い泡と一緒に私の心のくすみも流れていくようで……
「なんだか…すごく肌がツヤツヤしてきたみたい…」
「そうでしょ…さ、次はジェルね」
肌触りのいい高級なタオルで躰のを拭かれながら感想を口にする私を彼女は大理石のベッドへと誘う。