前編-11
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「…あらごめんなさい? 直に刺激がいっちゃったかしら?」
空含みに言いながら彼女は一瞬閉じた私の膝を割り、今度は前からそこに手を伸ばしてきた。
じわじわと押し寄せる波のような疼きに腰が引ける…
不安がる私の耳元で大丈夫よと彼女はその言葉を繰り返し囁いた。
「肌が敏感ね。でもすぐに慣れるわ…」
囁きながら含み笑いを浮かべる。
普通に洗われていた筈のそこにはいつの間にか的確に私を落とし入れるためのような動きが為されていた。
小さなシコリを素通りして、お尻まで回る指先。そして引き上げる様に敏感なそのシコリを逆撫でしていく。
柔らかな泡に包まれた蕾の頭を何度も彼女の指先がかすめ、ゆっくりと施される行為に私は我慢できず声を漏らした。
「はぁ…っ…んっ…響子さっ」
切なさに頬を熱らせ思わず彼女の肩に顔を埋める。
彼女はそんな私を何処かしら愛しそうに見つめ、微笑んでいた。
「ほら…もう綺麗になってきた」
「…え……ホント、に?…」
与えられた快感にろれつが回らない。
うっとりと目を細めた舌っ足らずな私の顔を上げて覗き込むと彼女は自然に唇を重ね、舌を入れてきた…