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「夏の出来事 5」
【若奥さん 官能小説】

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新宿へ-1

2月になった。
最初の週末の土曜日に、
ちづるは先生と約束をして、
新宿へ行く。

その日タクミは、
10時までバイトをしていた。
働いていても、ちづるの事が
なんとなく気になっていた。

バイトの帰りに牛丼屋に寄る。
店員に食券を渡し、待っている間に
ちづるにラインを入れてみる。

【合コンじゃ
なかったでしょーねー? w】

「、 、、はぁ。」

 冗談っぽく入れたけど、、

 なんだろーな
  
  この、いやーな 胸騒ぎ


「お待たせしましたー。」
若いバイトらしき男が牛丼を
テーブルに置く。
黙々と食べる。
食べ終わりスマホをみると
既読がついた。
ちづるから、絵文字が入った。
笑いながら汗をかいている絵だった。

「、 、 、、 、」

 なに? 

  どーゆー意味?

言葉も入るかと思い、
少し待つがメッセージは来ない。
思わず、タクミからこう送る。

【何? 気になる絵文字ー
     男いたのーー?】

こう送った。
数分待つが、既読がつかない。
 
「、 、、はぁ。」

 なんか、
  聞くのも女々しいかも

       帰ろ

牛丼屋を出て、家に帰る。
シャワーを浴びて、
時計を見ると11:30だ。
テレビを観るが、
ちづるの事がやはり気になる。
 
 新宿で飲む、って、言ってたっけ

   終電で帰るよな

 そろそろ電車、乗ったかな


そんな事を考えていると、
ちづるからメッセージが入った。


【合コンでは、なかったんだよ?
先生のお友達が
経営してるバーに行ったの。
そしたら、バーテンダーさん?を、
紹介されたー (笑)】

「、 、、 、」


    ほら 


 ほらほら ほら!!

 これだよ! 
  俺が不安だったやつ!

 ちづちゃんが合コン断っても!

 あの女が強引に誰か連れてきて
  流れで
   一緒に、飲んじゃったー

 みたいなやつ!!!

  だから嫌な胸騒ぎ、してたの!

  もーーーー、 、、

【そっか。
ところで、
駅まで歩きで言ったんでしょ? 
夜道危ないから、迎えに行くよ。】

【うん、歩きで行ったよ。
 でも、悪いから、いいよー】

【こないだ、駅近くで
 チカン出たらしいよ? 
  危ないから、行きます。】

【本当? でも、眠くない?
じゃあ、お言葉に、甘えて、、、。
お願いしようかな。】
 
【北口の、
エスカレーターの下にいるね。】 

【分かった。
 寒いのに、ごめんね。
   ありがとう。】

【駅に着く10分前に、
  またラインしてね。】

ちづるから、OKのスタンプが入った。

「、 、、 、はぁ。」

    

ちづるからラインが入り、家を出る。
歩いて行くと、ちづるはもう、
駅にあるエスカレーターの下にいた。
黒いコートを着ているちづるが、
タクミを見てニッコリ笑いながら
手を振り、駆け寄ってくる。

タクミが声をかける。

「、 、、なんか、
 今日のそれ、、いいね。
   大人っぽい、、。」

「ぇ、?そーかな?
 、 、、ありがと。」

土曜の夜、駅はまだ人が多い。
寒空の中、2人は家に向かって歩き出す。
タクミは、すぐに先生との
飲みの話を聞きたかったが、
なんとなく、
すぐに聞けず話し始める。

「高めのヒールとか、
   履くんだね。」

「うん、遊びの時は結構履くよー。
 派手、、かなぁ。このピンク。」

「んーん。 
似合ってる。
なんか、少しだけ目線違うー。」

「タクミ君、高いもんね。」

「ちづちゃんが小さいんじゃない?」

「ふふ、、かなぁ〜?」

「、 、、。
  今、酔ってないの?」

「、ん? うん。
今日は、そんなに飲まなかったよ。」

「そーなんだ。
 で、? 
どんなバーテンダーさんだったの?」

「ぇ?」

「紹介された人。」

「ぁーーー ぅん。
 なんか、 、、んーーーと、

 爽やか〜って、感じの人、、。

 あ、でも紹介って言っても
そういう紹介じゃないよ?
先生の友達です、みたいな感じで、」

「ふーん、じゃあ既婚者?」

「あ、ううん、、
 バツ1って、言ってた。」

「へー。年は?」

 ぁーー、

 なんか、どんどん

   聞いちゃう、、 、

「29才って言ってた。」

「ふーん。、、背は?」

「ぇ?  せ?」

「ちづちゃん、
大きい人苦手じゃーん。 
背は高かったのかなーって思って。」

「んーと、どうだったかな。
カウンターの中にいたから。
でも、そんなに高くないと思う。」

「、、、俺より低いの?」

「うん。」

「そーなんだ。
 良かったねぇ。
  大きい人じゃなくて。」

 
  何言ってんだ 俺


「、、、今は、」

「ん?」

「ふふ、、今は、好きだよ。
   背の高い人。」

「、 、、、そっ か。」


  あぁ 

   かわいい

  
 、 、 、、 いや、

 このかわいさに、
   誤魔化されない

 色々聞いて

   また 釘をさす


そんな会話をしていると家に着いた。
玄関前で、ちづるが言う。

「あ、こっち、来る?
   明日はお休み?」

「お昼にちょっとだけ働く。
行っていいの? 
 ちづちゃんは仕事?」


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