unripe fruits-12
ズッと腰を退けば、桜井の中の柔肉も俺のペニスに引っ張られてまとわりつく。
突けば、奥の方で無数のヒダが絡みついて、桜井のヴァギナが俺のペニスを絶妙な力加減で締め付けてくる。
これを繰り返すうちに、痛がる桜井を思いやる余裕なんてまるでなくなってしまい、涙を流す桜井にゴメンと思いながら、腰を打ちつけていた。
身体が、勝手に動いてしまう。
それほどまでに、桜井の身体は気持ちがよかった。
「うっ、くっ……、はあっ……」
桜井は痛みを堪えながら、必死に俺の身体にしがみつく。
背中に立てられた爪の痛みや、すぐそばで顔にかかる桜井の吐息、打ち付けるたびに触れる彼女の陰毛の柔らかさ。
俺は、今、セックスをしているんだ。
そう意識すれば、身体の奥がさらにカッと熱くなる。
あのエロDVDのように、俺と桜井もセックスしているんだ。
◇
しばらく無言で桜井を突き上げていると、やがて、桜井に変化が訪れ始めた。
「あっ……、ああっ……!」
声の質が、変わったのである。
苦しそうで辛そうな声から、さっき愛撫をした時に漏らしたあの淫らな声へと。
見れば、桜色に染まる頬、紅潮し始めたデコルテ、そして奥の方から潤み出す桜井の泉。
「桜井……?」
「な……なんか、あたし……あ……ああっ」
「気持ち、よくなってきたのか?」
「……ん、た……ぶん……あんっ……!」
恥ずかしそうに頷く桜井が、たまらなく可愛くて俺はその頬に、おでこに、そして唇に慈しむような優しいキスを注ぎ続けた。
ああ、桜井……桜井……!!
込み上げてくる思いのままに桜井の瞳を見れば、彼女は形の良いそれを弓のように細めて小さく微笑んだ。
「ああっ、野々村……、好き……」
溢れ出た想いは桜井の涙と共にプクッと膨らんで、零れ落ちる。
瞬間、鳥肌がブワッと身体を包んだ。
震えるほどの快感の中で、不思議な感情が、そんな生理的反応をした。
何か胸の奥から湧き上がるような熱い想いを確かに感じた。