悪鬼-8
「やれよ」
じっと母の目を見つめながらいった。
母が泣き出しそうな顔のまま、唇だけをかすかに動かして、はい、と答える。
母にもわかっていた。
もう、元には戻れない関係になったふたりだった。
すぐに床へと膝をついていった。
豊かな尻をかかとに乗せると、タケルのペニスを両手にはさんでいく。
大事なものでも扱うような仕草だった。
躊躇うことなく口にした。
最初は、ただ顔を前後させていただけだったのが、そのうち息が乱れてくると、顔の向きを変えて熱を込めて舐めるようになった。
タケルは上から見おろしていた。
どうして、とか、なぜ、とかは聞かなかった。
母が、長い睫毛をとじ合わせながら、熱心に舌を使っている。
タケルは足を開いて仁王立ちになった。
両手で母の後頭部を掴んだ。
逃がさないように頭を掴んだまま、腰を前へと進めた。
膨れあがったものが母の口の中にどんどんと消えていく。
股間に母の顔が触れてもまだやめなかった。
めり込むほどに押さえつけた。
母が唇を開いて苦しさを訴える。
喉が塞がれているから声が出ない。
ももに置かれた手が、力強く握ってくる。
白目を剥きかけたところで、ぐぼっ、と音がするほどの勢いで抜いた。
母の口から、涎とも胃液ともわからないものが溢れ出した。
肩で息を継いでいる母の頭をまた抱え込んだ。
同じように根本まで押し込み、苦しがると勢いよく抜いてやる。
何度も繰り返した。
「ゆ、許してください……」
大きく胸を喘がせながら、慈悲を乞うような眼差しで見上げていた。
口の周りがドロドロになっていた。