悪鬼-4
瞬く間に疼きは頂点へと達した。
「い、逝く……」
堪えがたい疼きを覚えて、タケルは母の頭を抱え込んだ。
「出してぇぇぇぇっ!!!いっぱいなかに出してぇぇぇぇぇっ!!!」
母は拒まなかった。
拒むどころか逃がさないと言わんばかりに、しがみつかせる腕に力を込めて背中を強く抱きしめてきた。
なにも考えなかった。
母の叫びを合図のように、タケルは、叩きつけていた腰を一番奥深いところに届かせた。
ドクン!と心臓が鳴った。
頭の中が真っ白になる。
壊れた蛇口が噴き出すようにタケルは一気に吐きだしていた。
「あはぁぁぁっ!!!いっぱい出てる!!いっぱい出てくるぅぅぅっ!!」
母が歓喜の声を上げる。
噴出する体液はいつまでも止まらなかった。
母のなかでビクビクとペニスが跳ねる。
その度に母のなかを汚しているのを自覚する。
途方もない陶酔感があった。
罪悪感は微塵もなかった。
仕掛けてきたのは母のほうだ。
最後の一滴まで吐きだした。
すべてを出しきるまで母の頭を抱え込んで、ひたすら深いところに放ちつづけた。
「はあ……すごい……いっぱい、出てる……」
胸のなかで喘ぐように母がいった。
悦んでいるような声だった。
その満足げな声を耳にして、タケルは、がくりと母の肩に頭をもたれさせると、身体の力を抜いていった……。