二人の日々。-1
私の好きなもの。
大きめのマグカップ、
シンプルなお皿、
キラキラのグラス、
ふわっとしたスカート、
ちょっとザラッとした麻のシャツ、
カラフルな色のペン、
繊細な模様のレース、
カワイイ柄の布、
雨のかわく匂い、
夕暮れの紅い空、
早起きの朝の空気、
夜更かしのときの月、
晴れた日の海、
新緑の中のドライブ、
友達とのくだらないオシャベリ、
道端の猫とのアイコンタクト、
炊きたてのご飯の匂い。
挙げだしたらキリがないけど、一番好きなのは断然"アナタ"。
そしてあなたと過ごす穏やかな日々。
腕の中に抱かれてうとうとしてる時が一番幸せ。
あなたはすぐに怒った声で起こすけれど、私はいつも眠ってしまう。
まるでふわふわの真綿にくるまれてるみたいに幸福感で満たされて、ボォーってなっちゃうんだもん。
ホワホワな私を優しく包んで、甘い魔法でトロトロに溶かして、二人は一つになるの。
それはあなたにだけ出来て、私にだけ効く魔法。
このまま人に戻れないんじゃないかってくらいとろけちゃうから、あなたはいつも心配するね。
起きたらいつも私の名前を呼んで、
抱きしめて、
ワタシの形を元に戻して、
優しい声で「おはよう」って言って、
甘い甘〜いキスを一つ。
二人の幸せな日々。
あなたと二人の。
私はとっても幸せで、幸せすぎてコワイくらい。
私の好きなものは、どれもあなたなしじゃ成り立たない。
私の日々はいつもあなたと一緒でやっと始まる。
だから二人はいつでも一緒。ずーっとずぅー―っといつまでも一緒。
だからねぇ、そろそろ目を覚まして。
私があなたの冷えた体も温めてあげるから。
早くソコから起きてきて。