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可愛い弟子
【ロリ 官能小説】

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狂乱の夜-14



「なんで、あっし等には教えてくれなかったんですかい?」

車中で、トリヤマはいささか憮然とした表情を浮かべながら和磨に訊ねた。
ツグミを捜していたのはトリヤマ達も同じことだ。
教えてくれれば、すぐに奪い返しに行くことだってできた。

「重丸の野郎が、なにも手を打たずに逃げ出すわけがねえと思っていたからさ……。オメエたちが動き出せば、必ず奴は敏感にそれを察知して、なにか別の手を打つに決まっている。俺がいれば別だが、お前らだけであいつの相手は無理だ。だから、俺が出るまで教えなかったのさ……。」

和磨には苦い経験がある。
自分の不在中に組を乗っ取られた。
あの忌々しい記憶が、和磨をいやが上にも慎重にさせる。
決してトリヤマ達を信用していないわけではない。
だが、絶対的な信頼を寄せるほどの信用があるわけでもない。
最後は自分で仕留める。
それが和磨という男の哲学となっていた。

「あ……うぅ!……あっ!……。」

後ろから聞こえる小娘の呻きが大きくなった。
見据える先では、タンとハツが玄関ドアの解錠に成功したらしい。
ゆっくりと扉を開けて、ふたりが中に入っていく。

「あひ!……ひっ!……あっ!」

ガキの声が、しきりに大きくなっていく。
痛みを訴えてるわけじゃない。
わけのわからない気持ちよさに戸惑っているだけだ。
それを証拠に唇の端からは止め処もなくよだれを垂れ流している。
気持ちよすぎて口を閉じることさえ忘れてしまっている。
こんなガキまでよがらせるとは、まったくオジキの腕前には感心するしかない。
このガキも、最後はオジキにとどめを刺されることになる。
仕込みの仕上げは、必ずオジキと決まっていた。
オジキは自分の手で仕上げなければ気が済まない。
俺たちじゃ、「デキソコナイ」しか作れないことを知っているからだ。
俺たちは、オジキにはなれねえ。
だが、それでいい。
「みこし」として担ぐからには、それくらいのお人でなけりゃ担ぎ甲斐もない。
今夜はタンとハツが、ツグミとその娘を肩に担ぐことになるだろう。
あいつ等はプロだ。
あいつ等にかかれば、人をさらうことなど造作もない。
さらっちまいさえすれば、こっちのもんだ。
またオジキがしっかりと仕込んでくださる。
二度と逃げださねえように、ツグミは念入りに仕込まれるこったろう。
もちろん、娘のほうもだ。
あのツグミの娘ならば期待が持てる。
だからこそオジキだって執着するんだ。
後ろから聞こえてくる可愛い声を耳にしながら、トリヤマはほくそ笑んだ。
車内には、重厚なエンジン音と小娘のよがる声だけが聞こえている。
もうすぐここに、ツグミが加わる。

重丸……テメエには何も出来ねえ……。

腹を抱えて笑い出しそうになるのをトリヤマは必死に堪えた。


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