引き籠もりの友-1
第26話 〜〜「切れない絆」〜〜
勝ち気そうな瞳が見つめていた。
目の焦点は、わずかなブレもなく、じっとオレに向けられたままで、尖らせた唇は、いっこうに開く気配もない。
寡黙な表情を、まったくと言っていいほど崩さずに、幼さの残る顔は、飽きることなくオレを睨みつけていた。
目を逸らしたりはしなかった。
魂と魂のぶつかり合い。
先に目を逸らした方が敗北者。
たいした奴だ……。
かつてない洗礼。
きっと、あまりの衝撃に、心の芯が折れかけたことだろう。
だがコイツは、まだ闘うだけの気力を残している。
もう一度やるか?
さらに鋭く睨みつけた。
返ってきたのは、反骨の光。
いい根性じゃねえか……。
もはや、言葉は必要ない。
後は、力でねじ伏せるのみ。
両手の拳を握りしめた。
慌てたように動いた影。
オレの気配をいち早く察知して、男が声を荒げる。