コトリの覚悟-7
狭いベッドは、深い睡眠を与えてはくれない。
ましてや、シホと添い寝。
天井を見上げながら、いつの間にか、うつらうつらと眠り込んでしまったらしい。
腹の上に、軽い圧力感を覚えて目が覚めた。
ぼんやりとした意識。
「シホ……。」
愛しむように髪を撫でた。
とても小さな頭。
耳の両脇で、髪が束ねられていた。
ん?
「コトリ!?」
愛らしい顔が、目の前にあった。
やべっ!間違えた……。
ママは了解済み。
でも、コトリは、そんなこと知っちゃいない。
「ママじゃないもん……。」
ひどく、さびしそうな顔。
ああ!ごめん……。
抱きしめた。
「もう、大丈夫か?」
頭を撫でながら、訊ねてみたが、コトリは答えない。
そっと、唇を重ねてきた。
徐々に力を込めてきて、すがるように、しがみついてくる。
「ねえ……タカ……」
「ん?」
「お家に帰ったら、えっちしよう……。」
「ん……いいけど……。」
「コトリ、我慢するから……。」
「何を?」
「痛いの我慢するから……。」
泣きそうな顔になっていた。
「どうしたんだ、急に……。」
笑ってみたけど、コトリは、まじめな顔のまま。
「コトリと、したくない?……。」
「そんなこと、ないよ。」
「ママの方が、いい?……。」
お前、知って……。
「ちゃんと、できるようになるから……。絶対にがまんするから……だから……コトリのこと、嫌いにならないで…………。」
つぶらな瞳から、大きな涙がポロポロとこぼれていく。
コトリ……。
(子供だから、人を愛しちゃいけないって法はないわ……。)
確かに……その通りだわ……。
小さな身体を抱きしめていた。
「帰ったら、いっぱいエッチしような。」
「うん……。」
「どんなに泣いても、やめてやらないからな。」
「うん……。」
「痛くても、ちゃんと我慢するんだぞ。」
「うん……。」
「たくさん……可愛がってやるからな……。」
唇を重ねていた。
気に入ってもらおうと、一生懸命伸ばしていた短い舌。
どうしようもなく可愛らしくて、仕方なかった。
腕の中に包み込んで、ずっとキスをし続けた。
もうすぐ、それ以上のことができるようになる。
もう、お前は、子供じゃない。
必ず、オレの女にしてやる。
コトリ、覚悟しとけよ……。
その前に、病院、予約しておくか?
股関節脱臼になったら、どうしよう……?