旅の始まり-10
一度、失くしかけたものが、再び戻ってきたときの喜びは、ひとしお。
その喜びを取り戻してくれたのが、この愛らしい天使だと思うと、コトリへの愛しい想いは、いっそう激しく強くなる。
コトリを腹の上に乗せて、何度もキスを繰り返した。
いつもとは違う、ほんの少しだけど大人びた顔。
目元なんか、ほんとにシホによく似てる。
ルージュに濡れ光るぷっくらとした唇なんて、まるっきり一緒。
頭には、頬までかかる、長く垂れ下がったリボン。
ただでさえ可愛いコトリを、さらに可愛らしく演出してくれる。
小麦色に焼けた肌に、真白いニーソックスが、目にまぶしいほどに映えていた。
股間で、バカみたいに堅くなって、いきり勃ってたアイツ。
コトリを欲しがっていたのは、ヤツだけじゃない……。
コトリの股間に押しつけた。
突っつくように、何度もコトリの上を滑らせる。
お前の中で、遊びてえよ…………。
コトリは、アソコを突っつかれて不思議そうな顔。
目が合うと、悪戯っぽい顔をして笑った。
ハッと息を呑むほど、無邪気であどけない笑み。
もう、だめだ……。
おもむろに、起き上がり、身体の上下を入れ替える。
眼下にあったのは、あきれるほどに頼りなげで幼い肢体。
膝を押して、足を拡げていく。
太い肉塊に貫かれ、気持ちいい!と叫んでいた、キョウコの娘の姿が脳裏にある。
ほとんどコトリと変わらない体つき。
指を添えて、押し当てた。
「タカ……。」
コトリが、不安げな目を向ける。
まるでオモチャみたいに、単純なつくりでしかないスリット。
厚い陰門に埋もれた薄い肉ひだは、ようやく顔を出そうとするあたり。
指で開き、自分でつかみながら、先を潜らせる。
腰を進めていくと、コトリが顔をしかめて、上へと逃げていく。
上から圧するように覆い被さり、胸の中に閉じこめた。
小さな頭を掴んで、しっかりと抱きかかえてしまう。
もう、これでコトリは逃げられない。
また、ゆっくりと、腰を前にずらしていく。
何度も、コトリの上を滑っては逃げていく。
何度も、繰り返した。
何度目かのあと、芯を捉えて、コトリの中にめり込んだ。
骨が軋むような感触がある。
堅くて、まったく思うように進まない。
シホとは、まったく違う。
シホのは、誘い込むように、呑み込んでくれる……。
小さな身体を壊れるくらい抱きしめた。
壊れてもかまわない。
必ず、オレのモノにしてやる。
観念しろ、と腰を沈めようとしたときだった。
ふっと、背中に回された細い腕。
耳に聞こえてきたのは、コトリの震えるような忍び泣く声。
胸を離すと、コトリは、唇を噛みしめて、怖いものを見たくないようにギュッとまぶたを閉じている。
可哀想なくらい肩が震えていた。
まぶたの隙間には、大きな涙の粒がいっぱい溜まっている。
痛い、と泣けばいいものを、コトリは、ずっと我慢しつづけた。
おバカ……。
バカなのは、オレか……。
何度も、コトリにキスをした。
あきれるくらいキスをしつづけた。
コトリは、しがみついて小さな声で泣いた。
優しく包み込むように腕の中に入れてやると、安心したように目を閉じた。
腕の中にあるのは、大事な宝物。
オレの命なんかより、ずっと大事になってしまった宝物。
小さな頭を撫でていた。
そのうちコトリは、安心しきったように眠ってしまった。
窓の外には、まだ明るい陽の光。
腕の中にある心地よい重みが、ひどく、オレを幸せな気持ちにしてくれる。
目を閉じると、コトリの可愛い寝息が聞こえる。
その寝息を子守歌代わりに、オレも、深い眠りの中へと落ちていった……。