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可愛い弟子
【ロリ 官能小説】

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GO!コトリ!-2



ってか、離せ!!!

いい加減離れろ、お前!!

時間に遅れる!

「もう、ちょっと♪」


総合体育館2階にある小会議室前のトイレの中。

決勝を目前に控えて、コトリちゃんは、なぜかモジモジ。
赤い顔して、俯いている。

なんだ?シッコか?

「タカ……。」

袖を引っ張られた。

「おまじない……。」

すぐに、察しがついた。
もう……しょうがねえヤツ。


2階は、アリーナ区域以外、空手関係者は立ち入り禁止。
コトリちゃんを抱っこしながら、その2階へ。
会議室区域は、大会運営で出払っているせいか、人の姿はほとんどない。
それでも人目を忍んで、トイレの中へ。
個室のドアを閉めた途端、すぐに、しがみついてきた。
有無を言わさず、唇が押しつけられる。
無我夢中。
こ、こら、お前……。

なんか、様子が変だった。

「怖いよ…………。」

初めて聞いた、コトリちゃんの弱音。

自信なさげに顔を伏せていく。

決勝の相手は、去年と同じヤツ。
超重量級のボク。
去年より、また一回り大きくなってやがんの……。
お前んチの近くには、原発でもあんのか?
コトリちゃんとの体重差は歴然。
この大会は、子供のカテゴリーが体重分けされてない。
だから、大人対子供、のような見た目で体格差がはっきりとわかる試合でも、組まざるを得ない。
コトリは、ここまで順調とは言い難かった。
肌を焼きすぎて、擦れた皮膚に痛みが走る。
痛みだけなら、コトリはなんとか我慢する。
そのくらいの根性はある。
問題は、スタミナ。
子供の試合時間は、1分半。
先制攻撃型のコトリは、スタミナをそれほど必要としたことがない。
その軽い体重から長引けばと不利と判断して、徹底して連続技を教えてきた。
だが、皮膚の痛みが微妙に感覚を狂わせる。
なかなか有効打が、放てない。
ここまで勝ち上がるのに要した試合数は五つ。
うち、2つが延長戦。
コトリは、あきらかに最初からバテていた。
小柄な体重のせいばかりではない。

焼きすぎた肌は、皮膚呼吸をしてくれない……。

最後の試合は、朦朧とした状態で、帰ってきた……。


「どうする?」

このまま、棄権したところで、誰もコトリを責めたりはしない。
相手は、ハードパンチャー。
一撃で相手を沈めるだけのキック力もある。
子供の試合は、建前上、顔面への直接攻撃を禁じている。
だが、肩を狙った回し蹴りなら、たとえ顔面にヒットしたところで、それは反則にはならない。
判定の材料にもなりはしないが、相手を弱めるには十分に効果的で有効な手段だ。
ましてや、コトリとアイツでは高低差がある。
鎖骨に打ち下ろしのパンチを喰らったら、コトリだって、ひとたまりもない。
去年、アイツは油断した。
対峙したときに、薄笑いを浮かべるアイツの顔を見て、オレはその時点で、コトリの勝ちを確信していた。
だが、今年は違う。
同じ過ちは、二度としないはず。
そうでなければ、2年連続で決勝まで上がってくることなど、できない。

コトリは、唇を噛みしめていた。

自信など、あろうはずがない。

初めて見せた弱気。

こんな状態で試合に臨んだところで、結果は見えている。

「タカ……。」

「ん?」

「コトリが、勝ったら、嬉しい?……。」

「そりゃ、もちろん。」

「だったら、出る…………。」

「アイツに殴られたら、すげぇ痛えぞ。」

「今のうちに、慣れとく。」

「なんだそれ?」

「はじめてエッチするときは、すごく痛いんだって。ママが、言ってた。」

……………………………………。

あの人は、子供に何教えてんだ……。

「だから、今のうちに慣れとく。」

コトリが、甘えるように胸に顔を埋めてくる。

「タカのためなら、どんなに痛くても、ガマンする……。」

まるで眠るみたいにコトリは、目を閉じた。

安心しきったような、穏やかな表情だった。

そのまま、ずっとコトリを腕の中に包み込んでいた。

どうすれば、コトリには、わかってもらえただろう……。

この途方もない、愛しさを……。

腕の中にあったのは、何よりも大事なオレの宝物。

力の限り、抱きしめた……。


「イッッタッーーーーーーーーィ!!!!!!!!」


あ!わりっ……。




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