夏の思い出-4
楽しい時間ほど、あっという間に過ぎていく。
風も冷たくなってきて、泳いでいる人影もだいぶ減ってきた。
コトリちゃんとシホさんは、着替えのために海の家に。
その間、バーベキューの支度をしてたら、二人とも着替えもせずに帰ってきた。
すごく、混んでるんだって。
で、仕方ないからテントの中でお着替え。
外で待ってたら、テントの入り口が少しだけ開いて、シホさんが顔を出す。
「寒いから、タカ君も一緒に着替えたら?」
え?
いや、さすがにそれは、ちょっと……
なんて思ってたら、反対からコトリちゃんも顔を出した。
「タカもおいでよ。」
そうですか……
そこまで言われるんなら遠慮なく。
テントの中に入っていったら、二人ともまだ着替えの途中。
シホさんは、バスタオルを巻いているだけ。
コトリちゃんにいたっては、上半身すっぽんぽん。
やっぱり、おっぱいないね。
あれが、本物だったらと思うと、つくづく残念。
じっと見てたら「タカのエッチ」と、きたもんだ。
誘ったのは、お前だろ!
二人とも、あまりオレの視線を気にしてない。
まあ……別に知ってるから、そうかもしれないんですけどね……。
ちょっと複雑な心境。
せめて、乙女チックに俯いたりして欲しかった。
オレも着替えようかと、半分くらい下ろしたところで、背後から熱視線。
振り返ると、二人が、ジっと食い入るように見つめてる。
まあ……別に知ってるから、って、恥ずかしいから、見んといて!!
あきれた痴女母娘。
すっかり陽が暮れてから、待望のバーベキュー。
二人とも小食だから、食ってるのは、ほとんどオレひとり。
「たくさん食べてね。」
シホさんが、甲斐甲斐しく肉を焼いてくれる。
やっぱり姐さん女房っていいかも♪
ほとんど肉を平らげたところで、いきなり白い物が網の上にドサッ。
うん?これは?
どう見ても、うどんだが……。
「何つくるの?」
シホさんに訊いてみた。
「焼きうどん。」
…………………………。
まんま焼いてどうする?……。
お前は、一から教育する必要がありそうだな……。
シホさんには、「後でね……」なんて、言ったはいいが、一日中海に浸かっていたのと、アルコールが入ったおかげで、ちょっと横になるつもりが、そのまま、猛爆睡。
気がついたのは、明け方近く。
ひんやりとした指が、俺のモノを握っていた。
それで、目が覚めた……。
どっち?
テントの中は、3人で雑魚寝状態。
オレを真ん中に挟んで、両脇にふたりが寝てる。
掛けてあるのはタオルケットだけ。
寝ぼけ眼がはっきりしてくると、愛らしい顔が目の前に。
コトリちゃんだった。
あらあら、おねだりですか?
エッチな子だね……。
なんて軽く考えてたら、ちょっと様子が変。
コトリちゃん、涙目。
ってか、泣いてる。
「……どうしたの?……」
小さな声で、訊ねたけれど、泣いてるだけで返事もしてくれない。
ずっと、涙をポロポロこぼしながら見つめるだけ。
なんだか不安になって、抱きしめた。
「タカは、……コトリのだからね……。」
ひどく真剣な眼差し。
コトリちゃんの顔が、ゆっくりとオレの足下の方にずれていった。
すぐに、ヌルリとした生暖かいモノに包まれる。
コトリちゃんは、いやがらない。
でも、やっぱりそんなに上手じゃない。
それが、今は一生懸命。
小さな口を精一杯開いて、たくさん入れようとしてくれる。
可愛いヤツ。
脇の下に手を入れて、持ち上げた。
となりのシホさんは、とても、すややかな寝息。
しばらく、目覚めそうな気配はない。
コトリちゃんを抱きしめて、頭を撫でた。
おバカ……。
口には出さなかった。
ただ、無性に可愛らしくて、唇を重ねていた。
短い舌がいっぱい伸びてきて、コトリちゃんは少しでも気に入ってもらおうと一生懸命。
「……お嫁さんにして欲しい?……」
小さな顔が、腕の中。
大きな瞳から、涙がポロポロ。
「……うん……」
「じゃあ、きれいで、優しい女の子になるんだよ……。」
「……うん……」
「……いっぱい、エッチなことさせてくれる?……」
「うん!。」
とにかく可愛らしくて仕方なかった。
あきれるくらい、唇を重ね合っていた。
結局、どうしても我慢できなくて、コトリちゃんの口でしてもらった。
コトリちゃんは、初めていやがらずに、飲んでくれた……。
感想は?
「まずい……。」
正直なヤツ……。