リアル・コトリ-1
5話 〜〜「リアル・コトリ」〜〜
細い手足が痛々しかった。
薄い胸に乳房などというものはなく、もちろん恥毛さえも生えてない。
ふっくらと盛り上がった陰門は、まだ早すぎる異物の侵入を拒むかのように、ぴたりと秘貝を合わせて、堅く入り口を閉ざしている。
指で開いても、ほんの申し訳程度の穴が開いているだけで、そんな幼気な膣をはたしてインサートホールと呼んでいいものか、わからない。
四方から伸びたロープに、頼りなげな四肢を縛り付けられ華奢な肢体は宙に浮いていた。
がっくりと首部を垂れ、白い喉元を見せつけるだけで、ずっと死んだように動かない。
股間を覆っていた白いショーツは、もはやボロ切れと化し、わずかに片足に残っているだけだ。
ロープは、胸にも掛けられ、しこりのごとくわずかに隆起しただけの薄い乳房を少しでも盛り上げようと、きつく肌に食い込んでいる。
尻の穴から生えたリード線を引っ張り、腹の中で暴れていたローターを男が引き抜いていく。
代わりに、巨大な肉塊を無毛の性器に押し当て、ゆっくりと、ゆっくりと押し込んでいった。
幾筋もの血管を浮かせた醜悪な肉塊が、堅く閉じた二枚貝を無理にこじ開けて埋没していく様は、まさしく、めり込ませる、といった言葉でしか表現出来ない。
指を添えねばならぬほどの抵抗力に、何度もすべって狙いを外していたが、とうとう最後には芯を捉えて、それは、ずぶずぶと狭間の奥へと埋没していった。
男は、柔らかそうな腹を両脇から鷲掴みにし、宙に浮いた肢体を見おろしながら、ゆっくりと出し入れを繰り返す。
股を突かれるたびに、だらりと垂れ下がった長い髪の毛が、力なく揺れ動いた。
頭の両側で束ねられた、ウサギのような髪だった……。
「どうだ……?」
男が、振り返って、下卑た笑みを浮かべる。
目を合わせることさえ躊躇われ、オレはただ、俯くだけしかできなかった。
なんという、惨いことを……。
オレには、どうしたって、やることなんか出来なかった。
だから、コイツに頼んだ。
このひどい地獄絵図を、オレは、コイツに自分から頼んだのだ……。