ポッキー-5
「あひゃっ!」とか、「くふっ!」とか、奇妙な声。
お尻を左右に開かれたまま、コトリちゃんは、ずっと呻きっぱなし。
ほんとは、コトリちゃんは、アソコより、お尻の穴のほうがずっと気持ちがいい。
かなり気持ちいいらしくて、絨毯握り締めながら、目は固く閉じたままで文句も言わない。
尖らせた舌先で、グイグイやってたところに、表からクルマのエンジン音。
この音は、まさしくコトリちゃんのお母さんの軽自動車。
音でわかるくらいマニアなオレ。
慌てて、コトリちゃんにパンツを履かせて、テレビをつけた。
ドアの閉まる音がしたと思ったら、すぐに玄関のチャイムが鳴った。
「どうも、ありがとうございました。」
やっぱり、コトリちゃんに似ている。
不埒なことを思い立ったせいで、視線が知らず知らずのうちに、胸やお尻に向いちゃうね。
「あら?ちょっと顔が赤いわね。」
さっきまで、お尻の穴を舐めてもらって、気持ちよさそうに呻いていたコトリちゃん。
「そう?別に、大丈夫だけど……。」
身体の使い方だけじゃなく、さらっと嘘つける腹黒さもオレに似てるわ。
「どうも、お邪魔しました。」
お母さんに手を引かれて、玄関を出て行こうとしたところで思い出した。
「これ、持って行かないの?」
手にしていたのはポッキーの箱。
まだ、残ってるよ。
ニヤニヤしてるオレに向かって、コトリちゃんは恨めしげな顔。
じっとオレを見つめてた。
「タカが持ってて……。今度来たとき、食べるから。」
ふふん、そう?
じゃあ、次は3本ね。
おかしくて、笑みがこぼれた。
可愛らしい天使が、手を振りながら去っていく。
急に広くなった部屋。
でも、寂しさはなくて、なぜか胸の奥には不思議な爽快感。
覚えが早いコトリちゃん。
次は、もっといやらしい子になってくれるに違いない。
ソファに、ゴロリと横になった。
まだ、股間に残っている余韻。
さっさと始末しちまおう。
自分で掴んで、はたと気がついた。
なんで、先に逝っとかねえんだ……。