歪曲-17
「ここが特等席だからね」
杉崎が指さしてのは、あの黒くて大きなソファだった。
ミナをそこに座らせると、杉崎は引き戸の部屋へと入った。
引き戸の部屋はすでに開いていた。
チカがミナの目の前に跪いている。
顔をうつむかせていた。
チカの前に見おろすように立ちはだかった杉崎が、上半身だけ裸になった。
「手を出せ……」
冷たい声で、杉崎がいった。
チカはうつむきながら、両手を差し出すように前へと伸ばした。
手首の内側と内側が重ねられていた。
がっくりとうな垂れ、両手を差し出すチカの姿は、すべてをあきらめた奴隷の降伏宣言のようにも、ミナには思えた。
杉崎は、壁から束ねた縄をとり、それを解くと、チカの差し出す細い腕に巻き付けていった。
二つに折った縄を器用にチカの身体に這わせて雁字搦めにしてしまうと、そこからは地獄絵図だった。
最初は、杉崎の巨大なものを口の中に押し込まれた。
チカが嘔吐くほどに苦しがっても、杉崎はやめなかった。
さっき食べたものを吐き出すまで、それはつづけられた。
ミナと一緒に作ったシチューは、無惨な吐瀉物になって床の上にぶちまけられた。
次に、杉崎は天井から伸びた鎖にチカの縛られた手首を繋げると、ジャラジャラと音を立てて、チカの身体を上へと伸ばしていった。
チカの身体はまっすぐに伸びきり、つま先が床から離れるほどの高さまで吊り上げられた。
壁から鋭いナイフをとった杉崎は、まだチカの肌を隠していた服を笑いながら切り裂いていき、下着までも切り裂いて、一糸まとわぬ生まれたままの姿にした。
ミナが可愛らしいと思ったチカの性器には、無惨なほどに縄が食い込み、チカの顔を歪ませるほど股をきつく締めあげていた。
杉崎は、チカの小さな乳房をつかむと、乳首をつまみながら皮が伸びきるほど引っ張った。
ミナを気持ちよくしてくれた小さな乳首にナイフの刃を当てて、それを切り落とす真似をした。
チカは泣き叫びながら赦しを乞い、最後は歯形がつくほど杉崎に噛まれた。
ミナのクリトリスを甘噛みしていた前歯を、チカは折れるほどに食いしばりながら、健気なほどに耐えていた。
小さなお尻を大きな手のひらに散々打たれて、赤く腫れ上がっても杉崎はまだやめなかった。
壁から卓球のラケットのような平べったい鞭を手にすると、チカが失禁するまでお尻やももを叩きつづけた。
肉を弾く乾いた音に耐えかね、ミナが耳を塞ごうとすると、杉崎はにらむようにいった。
「君が耳を塞げば、僕は君の耳に聞こえるようにもっと強くチカのお尻を打たなければならない。それでもいいのかい?」
結局、耳を塞ぐこともできず、目を閉じることもできず、ミナはチカの無惨に朽ち果てていく様を傍観しているしかできなかった。
涙が止めどもなく、あふれ出た。
それを唇で拭ってくれたチカは、目の前で陰惨な仕置きの責めを受けている。
ようやく天井から下ろされたチカは、床に転がされると両手の縛めを解かれた。
赦されたわけではなかった。
今度は後ろ手に縛られて、床の上に這わされた。
お尻を捧げるように高く持ち上げるチカの後ろで、杉崎が自分のを手に握りながら待ち構えていた。
杉崎のは、タケルとほとんどおなじくらいの大きさがあった。
チカの小さなお尻に比べて、それは肉の凶器といえるほどに大きかった。
杉崎は、慎重にあてがった。
そして、腰をゆっくりと前に進めると、チカのなかへと埋没させていった。
ほとんどチカは呑み込んだ。
杉崎の大きなものを、おもちゃのような性器のなかへほとんど隠してしまった。
ミナは声も出せずに、ただ驚くしかなかった。
「君もいずれこうなるよ」
目を見開いて驚くしかできないミナに杉崎がいった。
杉崎が、腰を前後させはじめた。
チカの身体は、嵐の海のなかで漂う漂流船のように荒々しく揺れ動いた。
まるで怖そうとするかのような突き上げ方だった。
チカは、歯を食いしばっていた。
後ろから伸びた杉崎の手が、チカの前髪をつかんだ。
ミナに表情を見せつけようと、髪を引っ張り上げてチカの顔を上向かせた。
チカの可愛い顔は、涙と鼻水でグシャグシャになっていた。
ミナは、思わず目を背けた。
「みて!、ミナみて!あたしをみて!」
チカが泣きながら、叫んだ。