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《幼虐〜姉妹姦獄》
【鬼畜 官能小説】

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〈写真集・1412〉-9

『どの辺りが違いますか?』


固まったまま答えがない姉妹に、長髪男は首を傾げて顎を突きだし、得意気に髪を掻き上げた。


「亜季は…あんまドラマとか出ないし……よく分かんない」

「……役に成りきれるように頑張ります」


駄々滑りの渾身の質問は、やはりどうでもいい答えしか導き出さなかった。
しかも、明らかに危ないヤツという不審な目を、一斉に集めるというオマケまで付けてしまったのだ。


『どうだい?やっぱり核心を突かなきゃ質問とは言えないよねえ?』

『……ああ、オマエに敵うヤツはいねえよ……』


打ち切るように質問タイムは終わり、やっと写真集購入となった。
隅の席から順番に一列になって並び、次々と写真集を手にして姉妹の前に歩く。つまり、三人は最後に並ぶ事となる。


『頑張ってね』

「ありがとうございます」

「ありがとー!」


やっと終わるのかという安堵感と、やっと姉妹の至近距離に近付け、握手出来るという喜びもある。

三人は各々に写真集を購入する……と、この期に及んで“あの男”はセコさを発揮した……。


『あ、僕の分も買ってよ。もちろん二冊ね?』

『………』


首謀者は一人で三冊も購入し、二冊を長髪男に手渡した。
こんな所でいざこざなど起こしたくはないし、怒った所でどうにもなるまい。

背中に向けられた突き刺さる視線に気付きもしない長髪男は、鼻歌混じりでステージに上がると、その気味悪い笑顔を振り撒きながら姉妹の前に立った。


『こっちの写真集には亜季ちゃんだけサイン描いてね?で、こっちは愛ちゃん専用ね?…ね?』


あんな訳の分からぬ質問をした男に、姉妹は明らかに怯えていた。
当然、横にいるスタッフも、何か仕出かしはしないかと緊張した面持ちで見ている。


「はい、サイン描きました……」

「あ…ありがとうございました……」


握手に伸ばした手にもおっかなびっくりで、この男には握られまいと、指先だけで摘まむだけで終わらせていた。
何事もなく握手は終わり、次は首謀者の番……ここでも無関係を決め込み、涼しい顔を繕っていた。



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