『月陽炎~真章・銀恋歌~』-26
27 その鳴き声や泣きそうな表情に刺激され、悠志郎もいつの間にか我慢の限界を迎えていた。
下半身は高ぶり、袴の中では肉棒が硬く天を仰いでいる。
『柚鈴……いきますよ』
『はぁ……はぁ……悠志郎さん……』
悠志郎は肉棒を取り出すと、柚鈴の中心へとあてがった。
柚鈴はひくっと全身を強張らせたが、ここで時間を掛ければかえって恐がらせることになるだろう。
悠志郎はそのまま腰を押し出して、自分のモノを挿入していった。
『うくッ……ッ……ふぁぁッ!』
十二分に濡れているとはいえ、柚鈴の中はかなり狭い。
悠志郎が進む度に、痛いほど肉棒の先端を締め上げてくる。
『柚鈴……もうちょっと力を抜いて』
『は……いッ……でもっ……でもっ……』
柚鈴は唇を噛んで初めての苦痛に耐えている。
その苦痛をできるだけ和らげてやりたくて、悠志郎は先に柚鈴がしたように頭を何度も撫でてやった。
『んっ……あ……うん……悠志郎さん……』
何度も撫でているうちに、柚鈴の身体から力が抜けて締め上げも緩んできた。
『柚鈴……可愛い柚鈴……いきますよ』
『はいっ……あ……』
焦らしても痛いだけだろう。
こんな状態からは早く解放してやった方がよいと判断した悠志郎は、勢いをつけてより深くへと一気に沈み込んでいった。
『あくぅッ!あっ……うッ!ゆ、悠志郎……さんっ……!』
『っ……全部入りましたよ……柚鈴』
柚鈴の純潔の証しが、淫裂から紅い筋となって流れていく。
『う、嬉しいです……やっと……やっとっ……』
『痛く、ないですか?』
『はい……少しだけ……けど……平気ですから。もっと私を感じてくださいっ』
そんな可愛いことを言われると手加減ができなくなる。
悠志郎は少し強めに腰を引くと、弾みをつけて動き始めた。
一度動き出してしまえば、もう止める手立てはない。
柚鈴のことを考え、柚鈴のことだけを想い……なにかに取り憑かれたように腰を振った。
次第に川のせせらぎの音が聞こえなくなる。
もう、柚鈴の声しか聞こえない……。
『んっ、ああっ…ゆう……しろぉ……さん……ぁぁ…』
……痛くないはずはない。
それでも柚鈴は悠志郎に応えようと、眉根をよせてじっと耐え続けているのだ。
せめて少しでも痛みを和らげてやりたくて、悠志郎は再び柚鈴の耳元に唇を寄せ、胸の奥から込み上げる熱い吐息と言葉を紡いだ。
『柚鈴っ……柚鈴っ!愛していますよっ……誰よりもっ……』
『あああッ……くっ!あはぁぁっ…はぁ……んんっ…ゆ、悠志郎さんぁぁん!』
刹那、ぎゅっと柚鈴の内部が締まる。
亀頭に絡みつくぬるぬるとした感触が背筋を駆け抜け、突き抜けて行く。
たまらず腰を使い続けると、柚鈴の喘ぎ声の中に甘いものが混じり始めた。
苦痛だけではなく、まるで身体の中に別の感覚が沸き上がってきているかのようだ。
『あぁっ……ふぅぅっ…わ、私……なんだか……なんだかぁ……』
悠志郎は腰を合わせながら快楽のみを産み出す彼女の耳を舐め、淫蜜をまぶして淫核を刺激してやる。
『一緒に……気持ちよくなりましょう……柚鈴』
『ふぁぁっ…あっ……っくぅぅッ!……駄目っ…んああっ……』
腰使いを強くしながら、耳を責める舌先と淫核を擦り上げる指先の動きを速めた。
痛いだけであった刺激が、少しずつ別のものに変わって来ているのかもしれない。
身体を小刻みに震わせる柚鈴はもう達する寸前であった。
『悠志郎さんっ……悠志郎さんっ!……あっ…あぅっ……はぁはぁ……んぁっ……あぁぁぅっ!』
柚鈴が苦痛とも快感とも分からない声を上げた瞬間、柚鈴の内部が痙攣するように悠志郎の肉棒をグイグイと締め付けてきた。
一気に限界まで引き上げられた悠志郎は、最後により大きな突きで根本まで柚鈴の中に沈み込むと、彼女の胎内にありったけの精を注ぎ込んだ。