『月陽炎~真章・銀恋歌~』-25
26 『やっ……悠志郎さんっ……』
片手を露わになっている太股に手を伸ばした途端、柚鈴が小さく声を上げた。
『は、恥ずかしいですっ……』
慌てて両足を閉じようとするが、悠志郎はそれを許さないかのように手を滑り混ませ、太股の内側を、指先でそっと円を描くようにゆっくりと撫で上げる。
……自分は自制心が強い人間だと思っていたのだが。
柚鈴を愛おしいと思えば思うほど、悠志郎は自分の行動を止めることができなかった。
そのまま指を秘部へと滑らせ、下着の上からそっとなぞりあげる。
『ひゃっ……ん……』
『柚鈴……可愛いですよ』
耳元へ口を寄せて、熱い吐息があたるように囁く。
柚鈴の震えるような喘ぎが、悠志郎の行為を一層強くさせていった。
『ふぁああ〜っ!だっ、駄目ぇ、悠志郎さん……悠志郎さんっ……!』
下着の上に這わせた指で秘部を何度もゆっくりと擦り、耳元での囁きを続けると、柚鈴は譫言のように悠志郎の名前を呼び続けた。
川の水が絶え間なく流れ続けても、下着越しに溢れてくる柚鈴の淫蜜の感覚が、確かに指先に伝わって来る。
そっと下着に指を掛けると、悠志郎はゆっくりとそれを取り去った。
『あっ……』
『ふふ……脱げちゃいましたね』
『し、しりませんっ……』
真っ赤に照れる柚鈴が狂おしくなるほど愛おしい。
ぴったりと閉じた太股の間に指を滑り込ませると、包皮に包まれながらも充血していた淫核をきゅっと擦り上げる。
『あっ……んんっ……はぁぁ……』
柚鈴はきつく目を閉じて、切ない声を上げた。
『力を抜いて。足を開いてください』
『あ、ぁぁ……』
柚鈴は言われた通りに足の力を抜く。
その間に身体を割り込ませると、悠志郎は柚鈴の着物の肩口を掴み、ぐっと左右にずらした。
緋色の肌着の下から、小振りながらもふっくらとした乳房が姿を現す。
川に浸っているせいか、それとも……初めて男に見られることに緊張しているのだろうか、乳首は既に硬く隆起していた。
『ゆ、悠志郎さん……いやぁ……っ……は、恥ずかし過ぎますっ』
『あ……』
悲鳴にも似た柚鈴の哀願の声に、悠志郎はハッと動きを止めた。
『すみません……ちょっと、焦っていたみたいです』
神職を志す者としてどうかとも思うのだが、悠志郎は帝都にいる頃、悪友に誘われて何度か色町に足を運んだことがある。
さすがに初めての時は心だけが先走ってしまったものだが、今回もその時と同じような感覚であった。
『おかしいですねぇ……こんなに柚鈴のことを想っているからでしょうか?』
『悠志郎さん……』
『ゆっくり……ゆっくりすることにしましょう』
そう、なにも焦る必要などないのだ。
柚鈴は迎え入れてくれるつもりなのだから……。
悠志郎は気を落ち着かせるように柚鈴の頬を撫でると、彼女の乳房に顔を寄せていった。
硬くしこった淡い桜色の乳首をくわえると、舌でくりくりと刺激する。
『っ……ふぅ…ぁ……んっ……』
柔らかい乳房を揉み込みながら、ちゅうちゅうと音を立てて乳首を吸い上げると、柚鈴は甘い声を上げて身をよじらせ始めた。
そのまま左右の乳房を交互に責め続けていると……。
ふわり、と柚鈴の手が頭に添えられた。
動きを止めると、その手は優しく何度も何度も悠志郎の頭を撫でる。
『悠志郎さん……こうすると気持ちいいですか?』
『ええ……とても気持ちがいいです』
なんだか懐かしく……愛おしくて、胸焦がすような感覚だ。
『悠志郎さん、感じてください……私を。感じさせてください……あなたを……』
『いいのですか……?』
『うん……早く……ひとつになりたい……』
柚鈴の気持ちは身体中に響き渡るほど嬉しかったが、まだ彼女の受け入れ準備は整っていない。
秘裂は濡れているものの、この程度ではきっと痛いだろう。
悠志郎が両指で淫核の包皮を剥くと、濃い桜色をしたそれがつんと上を向いた。
左手で淫核に触れて優しく摺り上げながら、唇を柚鈴の耳元へ持っていき、舌先で耳のひだをすくうように舐め上げた。
『きゃっ……!んんっ……ぁは…ぁぁ……ゆ、悠志郎さっ……あああっ』
身体を密着させて、左手と舌先を休まず動かしてやる。
全身を駆け上がる快楽の刺激に、柚鈴の口から嬌声が溢れ出してきた。
『ゆ、悠志郎さん……だ、駄目……お、お願いっ……それ以上は……』
どうやら耳が弱いらしく、柚鈴は僅かな間の刺激で淫裂をびしょびしょに濡らしていた。