Girl Meets Devil 〜そのU〜-2
何とか遅刻しないで済んだぁ……
はあ〜…高校に入ったばかりなのに何で悪魔なんかと出会ってしまったのだろう…
「おはよう♪茜。どうしたの?元気ないぞ?」
クラスメートの明希が話しかけてきた。
「何でもないよ…ちょっと疲れただけ……ごめん…朝礼まで寝かせて……」
「了解!」
「じゃあ、おやすみー………」
「……ね…」
う〜ん…なんだ?
「茜、起きな!朝礼始まったよ♪」
ん…明希か…
「…明希何はしゃいでんの?」
「何と転校生が来てんのよ!しかも、目茶苦茶格好いいのが!」
「へぇ〜どんな………って何やってんだあああ?」
思わず大声で叫んでしまった……
転校生は私に気付き、ニヤリと笑う。
もう何もかもが信じられない…
目の前の転校生は羽こそ生えてないが、赤っぽい瞳と息を飲むほど端整な顔立ちは、間違いなく私が昨日呼んでしまった悪魔王ルシファーだ。
「お、落ち着け柊。いきなり転校生が来て驚くのはわかるが…」
「あ……はい。すいません……」
私にクラスからのクスクスと言う笑い声が突き刺さる。
うぅ…恥ずかしいぃ……
それにしても、何故アイツがここにいるんだ!?
「えっと…自己紹介を。」
「えー、ジンドウ キョウヤです。よろしく。」
そう言うと、コイツは黒板に『神道 恭夜』と書き記し、向き直ってニコッと笑った。
ドキュン…っという擬音が聞こえた気がする。
クラスの女子はボォ〜っとアイツを見ている。
悪魔に魂を奪われたてしまったか……
まあ、分からなくもないけど……
ああ、神よ貴方はどうしてここまで私を嫌うのか?
私は貴方に何にもしてないじゃないか……
悪魔がいるのなら、神様も出て来て下さい。今なら顔面を思いっきりグーで殴るだけで許しますから……
そのまま朝礼も終わり、悪魔はクラスメートから質問責めにあっている。
何処から来たの?とか、好きなタイプは?とか、まあ顔が顔だから質問してるのはほとんど女子。
答えはほぼ嘘だったが、律義にもある質問にだけは正直に答えやがった。それは……