〜 家庭科その5 〜-2
幼年学校生徒が学校生活用時に着る『セーラー服』。 旧世紀英国海軍の制服を牝用にアレンジしたという、現代では考えられないコンセプトの制服です。 V字型に開いた胸元は、かつては溺れた際に衣服を破くためでした。 今では私たちの肥大したみっともない胸の谷間を見て貰う窓です。 また、見て貰う私たちとしても、それなりの胸の谷間を作らなければならないため、セーラー服着用時は常に両脇を締めて、服の内側でおっぱいを寄せてあげるようにするそうです。 【B22番】先輩もさりげなく胸を寄せていましたが……効果のほどはノーコメントです。
幼年学校時代、セーラー服は可愛いから好きでした。 学園で再び出会ったセーラー服は――デザインはこっちの方がスッキリしていて、生地も手触りも最高だとしても――好きになれそうにありません。
スカートには、近くで見ると細かくプリーツがつけてあります。 丈は股下5センチで、股間を隠すつもりはありません。 スカートって、あくまで卑猥な恥丘を彩る飾り、なんですよね、学園では。 それからプリーツの数ですが、着る牝の『肛門の皺の数』だけ折る規則です。 普段意識しにくい肛門の皺の数を服装で表すことで、下半身の隅々まで意識を至らせるためだそうです。 【B22番】先輩はツルツルだそうで、プリーツが5つしかありません。 つまり、先輩の肛門には皺が5つだけ……ってことです。 だからどうしたって言われたら何も答えられないんですけど、それでも恥ずかしい部分を自己紹介させているようで……スカートがちょっぴり癪ですよね。
給仕の場に変化をつけるため、動物をモチーフにした衣装を着た『バニーガール』。 旧世紀米国のポルノ雑誌から生まれたコスチュームです。 年中発情している兎は、常時劣情に包まれている牝を表すに相応しい動物といえましょう。 『バニーガール用の衣装』のポイントは、ウサギの耳を象(かたど)ったヘアバンド、蝶ネクタイ、カフスボタン。 兎の尻尾がついたバニースーツには、レオタードやコート、タキシードに燕尾服まで様々な種類があるそうで、学園ではオーソドックスな『レオタード型バニースーツ』が用意されているとのことでした。 バニースーツを着た【B29番】先輩は股下に厳しく生地が喰いこみ、足の付け根がプリプリと肉づいてます。 腰の括れと開いた胸元も相俟って、いつにもましてスタイルがよくてビックリしていると、先輩が苦笑しながら教えてくれました。 バニースーツには胴回りとバストボトムにワイヤーが通っていて、より胸が大きく見えるように、腰が括れているように見せるそうです。 それにしたって先輩のスタイルは良すぎだと思うんですが……私の身体も先輩みたくバニースーツで矯正してもらえば、あんな風に見栄えするんでしょうか?
激しく動いた時にバニースーツがよじれるのを防ぐため『尻尾』に工夫がしてあります。 尻尾には『ニンジン型アナルプラグ』が生地の内側についていて、アナルプラグを挿入することでスーツを固定できます。 兎を演じる以上は尻尾を効果的に動かして劣情を表現するべきだそうで、アナルプラグを介して尻尾に常時意識を配ることが、バニーガールの第一歩と教わりました。
家事専用の小間使いのために設えたお仕着せ、通称『メイド服』の着方も見せてくれました。 濃紺のワンピースとフリルがついた白いエプロンを組み合わせたエプロンドレス。 そして白いレースがついたカチューシャ(ホワイトブリム)。 どちらも予想通り【B22番】先輩に似合っていました。 端正で鼻が高いし、顔全体が小ぶりなせいで、フリル系の服装は相性抜群です。 例えスカートが股下5センチで、下半身が丸見えだとしても、澄まして歩く【B22番】先輩からは、恥ずかしがっている様子なんて微塵もありません。 ホワイトブリムに縫い付けるレースは、基本的に自作です。 家庭科の時間に作るそうです。 鏡を机に置いて、鏡に向かって股を開き、膣口と尿道口をモデルに刺繍すると聞きました。 つまり、メイド服を着用する時は、頭に自分の恥かしい部分をかたどった飾りをつけて、その上で平然としなくちゃダメってことですよね。 それくらい今更どうってことないですけど……やっぱり、素直にお洒落ができた昔があるから、正直恥ずかしくないといえば嘘になります。 つい幼年学校と比べてしまって、比べるべき対象じゃないと分かっていても、学園生活の厳しさが身に沁みます。