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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 家庭科その3 〜-2



 ……聞くだけで吐気がとまりません。 『エアコン』って、そんな論外な家電があるなんて、想像の埒外です。 【B29番】先輩をして最悪と断言するんだったら、それってただの『既知外』じゃないですか? 既知の外だから『既知外』です。 それ以上でも以下でもありません。 チラリと22番さんの様子を伺うと、私と同じ気持ちのようで、顔から血の気が引いて真っ青でした。

「思い出すだけでゾクゾクしてくるから、この辺で止めとくわ。 あとはお前たちで確かめて」

「ににとしては、今年に『エアコン』が登場しないことを祈るです♪」

 そんな私たちを気遣ってか、エアコンの話は手短に終わりました。 続いてホワイトボードに描かれた図は、

「コレ、何の絵か分かるです?」

「ん〜、ちょっと厳しいかな〜。 見ただけじゃ解んないだろうね。 『にに』にしては、絵にセンスが足らないなぁ」

 正方形からコードが伸びた、いたってシンプルなものでした。

「……にっく、うっさいです。 『電熱マット』なんて、これ以上に描きようがないです」

「床暖房みたいなもんだよね。 床に敷いて、電気を入れたら暖かくなるっていう」

「にに達の時は、クラス全員が床に寝そべらされて、みんなして1枚の『電熱マット』にされました」

「そうそう、私も横になったっけ。 懐かしいような……いや、別に懐かしくないな……」

「高圧電源から電流を引っ張って、電流責めみたいに通電シートをアチコチに貼って、身体中に電流を流すです。 大きな筋肉の周りにはだいたい2、3枚貼ったです」

「あとはオッパイにもお尻にも貼ったし、クリトリスにも貼られたっけ。 1人当たり、全部で30枚くらい貼ったような気がするなぁ。 高圧電源はアナルに挿入して、アナルを締めたら自分で自分に電流を流す仕組みなんだよ」

「電流が流れたら筋肉が痙攣するって知ってるです?」

「閾値を超えた電気刺激で筋肉が収縮するってヤツでさ。 当然筋肉に力が入って発熱するから、全身がヒーター代わりに熱くなる。 自分で括約筋を締めて、電気流してビクビク震えて、それでもって『電熱マット』っていうんだから世話ないよねぇ。 教官が私たちの上に寝そべるんだけど、温度が足らない、これじゃ機械の方がマシだ、なんていうわけよ」

「しょうがないからアナルを強く締めて、電圧を上げて、もっともっと筋肉を痙攣させるです」

「そしたら今度は『マットのくせに揺れすぎだ』とかイチャモンつけて……イラッとするでしょ? こっちは慣れない電流のせいで、痛いわ怖いわでヒーヒーいってるってのに……まったく」

「そんな感じで、教官がオッケーをくれるまでブルブル震えるのが『電熱マット』です。 家電の中じゃ、割と簡単な方だと思うです」

 全身を電流責めされる、というのはゾッとしてもいい内容だと思います。 でも、確かに【B22番】先輩がいうように、『エアコン』の内容を聞いたあとでは、簡単な内容に思えてしまいました。 こういうのを『感覚がマヒする』って言うんでしょうか。

「暖房系っていったら『炬燵(こたつ)』も簡単な方じゃない?」

「ん〜……にに的にはヤな感じです」

 次はテーブルに毛布が掛かった絵で、私にも一目で『炬燵』だと理解できました。

「本物のヒーターはさすがに熱過ぎるから、コイルが入った電熱球をおっぱいから針金でぶら下げてから、四つん這いになるんだ。 そして毛布と机板を載せられたところで『炬燵』の完成っていうね。 『携帯炬燵』っていう設定だから、例えば教官が寝そべったところに行って、その場で『炬燵』になる。 教官が炬燵に入るんじゃなくて、私たちが教官の足許で炬燵になるわけ」

「電熱球の温度調節スイッチは口の中に入れておきます。 温度は最高で45℃くらいです」

「絶対に動いちゃダメだよ。 炬燵は温度もさることながら、あくまで机っていう基準を疎かにしちゃいけないんだ。 教官は多分私たちの顔を蹴っ飛ばしたり、爪先で悪戯してくるけど、一切反応しちゃいけない」

「ジッとしてるのも大変なんですけど、それ以上に毛布をかぶってるから、中は凄く蒸し蒸しするです。 あとは胸が熱いです。 おっぱいが大きいヒトは電熱球が身体から離れてるから、熱いのはおっぱいだけで済むんです。 まあ、『にに』はアレなんで、そうはいかないんです」

 苦笑する【B22番】先輩。 つまり、先輩は胸のサイズが小さいせいで、ぶら下がった電熱球の位置が相対的に身体の近くになったんでしょう。 だから熱さもひとしおだった、と推察します。



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