ライバル-3
シャッターが落ちる小さな音が二度、三度と聞こえる。潤いが増していく。
頭の中に薄くモヤがかかったみたいだった。呼吸が荒くなる。
「ひゃっ……」
緒方さんの指がワレメに触れた。
びくんと腰が浮く。
「あぁ……あぁんっ……はぁあん……あぁん、んっ……」
「トロトロになってるよ、真緒」
「やぁ……恥ずかしいです……あぁん、んっ……」
彼の指が蜜をすくい、ワレメの周辺に塗りつける。知らないうちに腰が動いていた。
「真緒はほんとうにスケベだなぁ……。ほら、もう一枚撮るからね」
「あぁん……ぃや……んっ、はぁん……」
「スケベな写真がいっぱい撮れたよ。見て」
そう言って、彼がわたしの目の前にデジタルカメラの画面を向けた。
「やっ……」
そこには、大きく脚を広げて快楽に酔いしれる自分の姿が映っていた。
ワレメが蜜に濡れてテラテラと光っている。
太ももの付け根には、『緒方の女』『淫乱OL』と書かれていた。
「真緒、すっげぇいい顔してる。これは永久保存版だね」
緒方さんが嬉しそうに頷きながら、デジタルカメラの電源を切ってベッドサイドのテーブルに置いた。
全身に痺れるような感覚を覚える。
先ほど見せられた何枚もの自分の写真が頭の中にちらつく。
顔から火が出るような思いに、呼吸がさらに乱れた。
「真緒って、ほんとうにえっちな顔をしているね」
緒方さんがわたしに背を向けるようにベッドに腰掛けて言う。
彼の手が頬に触れた。
「三白眼。そうやってこっちを見上げると、まるで俺に反抗しているような目になる」
手がゆっくりと胸元へ下りてくる。
ひとさし指が服の上から胸元をなぞるように動いた。
円を描くように、ゆっくりと動く。
「んんっ……」
「俺を見て。目を閉じないで」
服を捲り上げられ、彼の中指と薬指がブラのラインを脇のあたりから這うように動く。ブラの真ん中までくるとその指が中に入り込み、ブラをぐいっと押し上げてズラしていった。
「昨日、あの男と何をしてた?」
「えっと……ごはんを食べて……バーに行って、喋っていました……」
「ふぅん。よく飲みに行くって言っていたよね。いつも同じところに行くの?」
「はい……そうです……ぁんっ……んっ」
彼がわたしの胸を包むようにして揉む。
やわやわと胸がかたちを変え、親指が乳首に触れるたびに短い声が洩れた。
冷静な彼の目がわたしを見下ろしている。閉じそうになるまぶたを何度も引き上げ、髪を乱した。
「あの子、名前なんだっけ?」
「んっ……ふぁっんっ……さ、聡です……」
「聡くんね。今度、三人で食事でもしようか」
「えっ……えぇ?」
わたし、思わず首を持ち上げて、どうしてですかって聞いちゃった。
聡は──喜ぶかもしれないけど……。
「真緒の昔の話を彼から聞いてみたいなと思ってね。伝えておいて」
「えっ……でも──ひゃっあんっ」
親指とひとさし指で乳首を摘まれる。
「ほら、目を開けて俺を見て。──三人で食事するの、嫌なの?」
「んっ、あっはぁんっ……あぁんっ……んっ、だって……」
「聞かれたらまずいことでもあるの?」
「ちがっ──そうじゃないんです、突然で……びっくりして……」
「じゃあ、伝えておいてね」
「あっぁんっ……んっ、は……はい、わかりました……」
「いい子だね」
そう言って緒方さんがベッドに膝をつき、身を屈めてわたしにキスをした。
彼の右手がわたしの腰に触れる。
音をたててキスを繰り返す。彼の中指がワレメを舐めるように動いた。
「あぁっはあぁんっんっ、あぁんっ」
「びっしょり」
「やっ……あっあぁっ……はぁあんっあっあっ」
彼の中指が蜜壺を出たり入ったりする。
腰が浮き、脚がピクピクと痙攣した。
「指、二本入りそう。──うん、入るね」
「あぁっあぁんっ……はぁんっ、あっあっあぁんっ」