きっかけ-4
「お……緒方さんの……緒方さんのが、わたしの中に……あっ、あぁっあぁんっああんっはぁんっはぁんっ」
ゆっくりと腰が振られる。
蜜壺からじゅぷじゅぷと卑猥な水音が響いた。
「篠崎さんの中……絡みついてくる……あぁ気持ちいい……」
「緒方さんっ──あぁんっ、わたし……あっあぁっはあんっはうっうっあっあんっ」
彼が腰を振るたびに、甘く湿った声がどうしようもなく溢れた。
腰を掴まれ、打ち付けるように深く深く押し入ってくる。
絶頂に達したばかりの蜜壺はかなり敏感になっていて、電流が走ったようにビリビリと快楽が全身を駆け巡っていった。
わたしはシーツを掴んで腰をくねらせながら、大きな声をあげて喘いだ。
「あぁっああっあぁんっはあぁんっあぁっあっああっあぁっはあんっはぁあんっ」
「あぁ……すごくいい……あぁ気持ちいい……篠崎さん、可愛いよ……」
「ああんっはぁんっあっあっ気持ちいいのぉわたしも気持ちいいっあっあぁっ」
緒方さんが激しく腰を振る。
わたしは声を張り上げて叫んだ。
「だっ、ダメです──緒方さんっああっあっあんっまた、またイッちゃいます──あぁっあぁあんっあっあぁぁんっはぁんっまたイッちゃう──イッちゃうぅっ」
わたしはガクガクと痙攣しながら二度目の絶頂を迎えた。
蜜壺がぐばっと開き、わたしは快楽を貪るように腰を大きく反らしたまま静止した。
「篠崎さんのイキ顔、ほんとうに可愛いね……」
彼はそういうと、脱力したわたしの腰を左手で掴んだまま、ゆっくりと腰を振り続けた。
「ぁうっ……あっあぁっあぁんっ……あっあぁっ……」
「二回目。書いておこうね」
先ほどサインペンで書いた場所に、今度は縦線を書き足す。
腰のあたりがぞわぞわとし、水面に輪が広がるように快楽が再びわたしの身体を支配していった。
蜜壺の痙攣にあわせるように、緒方さんが腰を振る。
「あぁっあぁんっ……あぁっあうっ、あぁっはあんっ……はぁんっあぁっあぁんっ、あっぁあんっ」
大きく突き込まれるたびに、身体がビクンビクンと大きく跳ねるように痙攣する。
「はあぁんっ……はぁんっ、あっあぁっ……はあぁんっあぁんっ……あっあぁんっはぁんっ」
ぐりぐりと円を描くように腰を動かしながら、緒方さんがわたしの膝を掴んだ。
蜜が噴き出すように溢れ、じゅぱじゅぱと大きな音を響かせる。
「篠崎さん、セックス気持ちいい?」
「あぁっ、あぁんっ……はあぁんっ……き、気持ちいいです、あぁんっはぁんっ」
「俺とのセックス、気持ちいい?」
「はっはい、気持ちいい、ですっあっあぁっ」
「セックス気持ちいい? ほら、セックス気持ちいいって言って」
「あっあぁっあぁんっあっ、気持ちいいですっ──セックス、気持ちいいですっ」
「誰とのセックス?」
「お──緒方さんっとの、あっあぁっあぁんっ緒方さんとのセックス、気持ちいいのぉっ」
「生セックス気持ちいい?」
「は、はいっ……あぁんっはあっはぁんっ緒方さんとの、生──セックス、気持ちいいですっ」
緒方さんと生セックス、緒方さんと生セックスとつぶやきながら、わたしは腰を浮かせて喘いだ。
腰の動きが速まる。
「あぁっあぁぁんっはぁんっあっあっはあんっああっあぁあんっ」
胸がぶるんぶるんと震える。
三度目の絶頂を迎えようとしたとき、緒方さんが一際大きく腰を突き込んだ。
「あぁ……篠崎さん……気持ちよすぎて、俺ももうイキそう」
「あぁっあぁぁんっはぁんっあぁっあっあんっ緒方さん──緒方さんもっ、あぁっはあんっわたしもまたイキそうですっああっはぁんっまたイキそう、イッちゃいそうっあぁっあぁんっあぁぁあっ」
「あぁ──篠崎さん、あぁ……イクッ、イクイクッ」