奥でうごめく指-4
「ちょっとお尻を開くね」
千帆は、尻たぶを開いた。
弘美の肌の温かさが伝わってくる。
「でもこれじゃ、ちゃんと分からないわ」
菊状のすぼみは見えるが、症状までは分からない。
「ちょっと待っていてね」
そう言って千帆は奥のカラーボックスまで行って何かを手にして戻ってきた。
ラテックス製の使い捨て手袋とベビーオイルだった。
それは、かつて高校生の時に麻衣との戯れに使った思い出の品だった。
二人はこの手袋をはめ、お互いの尻に指を挿入して官能の痺れに酔ったのだ。
高校卒業とともに、麻衣の尻に指を入れる機会はなくなってしまったが、千帆は未使用のラテックス製手袋を捨てられずに持ってきた。
この寮に来てからは、麻衣を思い出して寂しさに耐えられない夜に、自分で使って慰めたことが何度かあった。
「お尻を触ってみないと分からないわ。手袋して触ってみるね」
そう言って千帆は手袋をはめ、オイルをふんだんに指に塗りたくった。
「千帆さんは使い捨ての手袋なんて持っているんですね」
千帆は答えに困ったが、麻衣とのことをしゃべることはできなかった。
ベッドサイドの弘美に身を寄せ、股の間から手袋をした右手を差し入れる。
「そうなの。便秘がひどくてどうしても出ない時にこれを使うの」
指を弘美の尻穴に密着させた。
そして、オイルで滑る指で穴を揉みはじめた。
千帆は弘美に顔を近づけ、囁くように問いかけた。