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愛すべき彼女と肉塊
【学園物 官能小説】

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Yuki:「愛すべき肉塊」-1

俺は、机の中に閉まってある1冊のノートを取り出した。

昨日のことや、今までのことを思い出す。

瑠奈にしたいこと、彼女じゃない女にしかできないことは、まだまだ尽きないが、さすがにできないと思うものもいくつかある。

例えば、セックスでもそれは言えることで、付き合って1日目に最初から挿入までされたい女は、多くはないだろう。

キスやスキンシップの小さな積み重ねが、より過激な行為へと関係を加速させていく。

このノートには、俺が瑠奈にしたいことをとりあえず箇条書きに書いている。

そして、その中からとりあえずできること、できないことの振り分けをする。

今回、俺が行きついた答えは…瑠奈に自覚してもらうことだった。

学校が休みの日、俺は休日に瑠奈と食事に行くことにした。

炎天下の中、都心のデパートの前で待ち合わせをする。

「勇樹くん、早いね。待ってた?」

瑠奈は白いシャツにコバルトブルーのデニムを着ている。

肌は少し汗ばんでいて、この露出の多い季節で瑠奈のその格好は、歩いていく人々が思わず振り返ってしまうほどの体のラインの露出が顕著な服装だった。

瑠奈の胸の大きさにシャツが伸びてしまうのではないかと、シャツの心配をしてしまいそうで、薄くブラのピンク色と刺繍が浮き出るかのようになっている。

ゴクリ、と思わず唾を飲みこんでしまうような瑠奈の身体。

今日は、そういうことは無しに、瑠奈をもてなそうと俺は決めていた。

呼び出される度に、自分の体を好き放題弄られていたのでは、瑠奈は可哀想だし、愛想を尽かされても困る。

俺の誕生日プレゼント、大事にしてあげなければ。

時刻は午後の15時で、最近人気があるという、かき氷やアイスクリームが有名なお店に2人で入った。

とにかく暑いので、早急に注文を済ませる。

「うわぁ、おいしそうだね!」

皿いっぱいのかき氷に瑠奈は目を輝かせている。汗で白い肌が反射している首元から、胸の辺りをどうしても見入ってしまう。

俺は、この目の前にある皿いっぱいのかき氷よりも、瑠奈の胸の方が正直好きなのだが、今日は我慢しなくてはいけない。

かき氷を食べている途中で、瑠奈は「勇樹くんと、こうやって普通に食事したりすることって、初めてじゃない?彼女さん怒りそうだけど。」

と聞いてくる。確かに、これを見たら陽は怒りそうだ。

瑠奈の胸を見まいと、俺は瑠奈の目をじっと見つめ、「あ、あぁ…。大丈夫でしょ、なんか忙しいみたいだし。それに、こういうことしちゃいけないともあの手紙には書いてなかったしね。」

手紙、その話題がでてしまった、と言わんばかりに瑠奈は一瞬気まずそうな表情をしたが、

「勇樹くんの彼女って、どんな人?」

と別の質問を瑠奈が聞いてくる。

「どんな人…か。」

そういえば、あの公園の事件からずっと瑠奈のことを考えていて、陽のことはあまり考えていなかった。

陽からは、時々連絡は来るが、普通に返信はしていたし、向こうも俺が瑠奈とこういう関係になっているとは気付かないだろう。

でもさすがに、バレたらまずいんだろうな、なんて考えてしまう。

「同じ部活の先輩だよ。大人っぽくて、俺には勿体ないくらいの人。」

「勇樹くんって、部活やってたんだ。全然聞いたことなかったし、見たこともないから、部活やってないのかと思ってた。何部なの?」

「美術部だよ。」

俺がそういうと、瑠奈の手が一瞬止まった。

「え、もしかして知り合いでもいるの?」

と瑠奈に聞いてみる。

「え?いやぁ…いなかった…かな?」

と瑠奈は、またゆっくりとかき氷を食べ始める。

瑠奈の反応はどこかぎこちなかったが、俺はこの時そこまで気には留めなかった。

かき氷を食べ終えても、やっと学校が終わったくらいの時間で、お互いなんの予定もなかったので、俺はその後、今話題になっているという映画に瑠奈を連れて行くことにした。

繁華街で、瑠奈の隣を歩いている俺は、瑠奈とすれ違い人たちの目線が、一瞬瑠奈の胸元に行くの気が付く。

やはり、この瑠奈の胸は健全な男たちからすると、無視できないような代物なのか。

それを俺は思うがままにしているという優越感。

映画館について、チケットを買って後方の座席に瑠奈と座る。

映画の予告編をじっと見ている瑠奈の胸を見て、このまま瑠奈の胸を触ってしまいたいという欲望に駆られる。

(今日はとにかく我慢すべきだ)と自分自身に言い聞かせ、映画に集中することにした。

映画の内容は、海外のヒーローの戦いを描く、爽快なアクションで、何も考えずに終始見ることができ、映画館を出た後も、「あの〜がかっこよかったよね。」など、お互い感想を言いながら一緒に地元の駅まで帰ってきた。

「それにしても…。」

瑠奈は、俺を不思議そうに見つめて、「なんか偉く羽振りがいいね。かき氷と映画なんて奢ってくれてさ、ちょっと裏があるんじゃないかって怖いかも。」

と微笑む。

「(今日は何もしないよ、)」そう心の中でつぶやき、「バイトで結構稼いだからね。暇だったし、瑠奈ちゃんともたまにはこうやってお話したいなって思ってね。」と俺は言った。


「怪しいなあ。でも奢ってもらったのに、こんなこと言っちゃダメだね。御馳走様でした。映画も面白かったし、今日は楽しかった。」

と瑠奈は深々とお辞儀をし、微笑む。

「じゃあさ、今度また、買い物付き合ってくれるかな?」

と俺は次の約束を取り付けることにした。

「買い物?いいよ。スケジュール確認するね。」と瑠奈は手帳を取り出す。


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