フリージア2-2
お腹の内側が那由多の圧迫感でいっぱいになって、足が小刻みに震えを纏う。
｢んっ…、っ…｣
ゆっくりと内側がスライドされる度に、体の芯が熱く疼いて、鼻腔から甘い息が溢れてしまう私に注がれる、那由多の切なげな視線を感じると、お腹の奥が融けるような感覚に襲われた。
｢ヒカリ…気持ちいい…｣
｢んっ、んっ…那由…ぁぁ…っ…気持ち…ぃ…｣
包み込まれるように抱き締められて、スライドが少しずつ激しくなると、中が甘く軋んで、更に那由多の圧迫感が増して、
｢ああっ！ ゃっ！！ なん…かっ！ お腹…ぁああっ！｣
｢――っっ！ ヒカリっ、キツ…っ｣
｢ゃあっっ！ ああっっ！ 那由多ぁ…っ！ 私…っ…なんかっ！ おかし…く…あっ、あっ、ああっ…んっ！！｣
那由多の背中に回した腕に力が籠ると同時に、深く激しく出し入れされる熱くて硬い異物に侵されて、脳が愉悦に融かされて、お腹の奥からなにかが立ち上ってくるような軋みを感じて、体がびっくりするくらい熱をあげて疼いた。
｢ヒカリっ！ ダメだ…もう、余裕ないっ！｣
｢ゃっ、私っ…も、もう、ぁああんっ！！｣
苦悶に似た表情を浮かべる那由多に、最奥を激しく押し潰されるように熱の塊に責められて、甘い軋みが弾けてお腹の中いっぱいに広がって、足が震えて悦で息が詰まる。
｢っっっ――ぁ…｣
｢くっ――っっ！！｣
中から那由多の硬い熱が引き抜かれて、お腹の上にトロリと熱い液の滑りを感じて目を閉じたら、なんだか急に涙が込み上げた。
そんな私の髪を撫でて、那由多は火照る私に何度もキスをくれた。
｢やべえ…もう、店に戻らなきゃ｣
ベッドの上で二人で暫し微睡み、那由多は名残惜しそうに苦笑いを溢して、
｢…勝手に帰るなよ？ 絶対ちゃんと待ってろよ？｣
｢…わかったから、早く行きなよ｣
なんだか心配そうな顔が幼子みたいでかわいくて笑いが込み上げそうになった。
玄関で那由多を見送って、再度ベッドに潜り込む。
体中にまだ鮮明に残る情事の痕。
｢私…セックスしちゃったんだ。那由多と…｣
思い出すとまた、体の芯が疼きそうになったけど、慣れない行為の疲労感が勝り、いつの間にか私は深い眠りに落ちてた。