淫らな性教育-1
【淫らな性教育】
ダイニングキッチンに入り、敷き布団を一枚抱えた響子が拓哉を促すと、拓哉はゴクリと生唾を飲み込み覚悟を決めた。
「春奈、入るぞ」
返事を言う間を与えず、拓哉が引き戸を引いた。
「えっ…」
半裸状態の拓哉の姿に春奈が驚いている隙に、響子は和室に入って敷き布団をさっと敷いた。
「な、何…」
春奈が身を引いて身構えたのを見て、響子はすかさず畳み掛けた。
「今から、夫婦がどんなものかを教えてあげるから、そこで見ていなさい」
「どういうこと?」
春奈が助けを求めるように、拓哉に目を移した。
「いいから、お母さんの思うようにさせてあげなさい」
覚悟を決めた拓哉は、響子をフォローする感じで頼もしげに言った。自分の行為を容認する優しい夫の声を聞いて、響子の心はジンとなった。
「このままだと家族が壊れちゃうと思ったの。お願いだからお母さんたちがすることを黙って見ていて」
そう言った響子の目に、うっすらと涙が浮かんでいた。
響子の涙に戸惑った春奈は、逃げ出したくなって腰を浮かしたが、その拍子に目が合った拓哉が強く首を振ったので、逃げ出す気力が抜けて、すとんと腰を落とした。響子その一瞬の間を利用してことを進めた。
「じゃあ、これから健全な家族を維持するために、お父さんとお母さんで実践的な性教育を始めます」
春奈は涙混じりの響子の真剣な目が怖かったが、反らすことはそれ以上に怖かった。
「まず、実際の女性器を示しながら説明するわね」
ふっ、と力を抜いて雰囲気を変えた響子は、反対に固まるままの春奈の前で足を開くと、両手を使って割れ目を開いた。
普段、陰毛と割れ目の中に隠れていて、マジマジと見ることはなかった卑猥な中身。さらけ出された母親の陰部を前に、春奈は目を見開いて驚いた。
「これがお母さんのオマンコよ」
響子は手で割れ目をパカパカと開いたり閉じたりしながら、卑猥な単語を口にした。
「えっ!」
春奈はその言葉がタブーだということは知っていた。友達を通じていつしか知り、子供ながらにも家族間でも決して口にしてはいけない言葉だと思っていた。普段は清楚で生真面目な母親が口にしたその卑猥な響きに、春奈の驚きは増していった。
「おい、春奈に変な言葉を教えるなよ」
何も言わずにそのままセックスを始めると思っていた拓哉は、響子の暴走に今更ながらに慌てた。
「何言ってるのよ。あたしがそれを言うのは好きなくせに。春奈もオマンコくらい知ってるでしょ」
突然振られた春奈は反射的に頷いていた。響子にとって、いいペースになってきた。
「ほらね。高学年だったらそれくらい知ってるものよ。男の人はね、女がエッチな言葉を口にすると興奮するのよ。うふふ、お父さんもね、お母さんがオマンコって言ったら、いつも興奮するのよ」
響子が楽しそうに拓哉を見上げたので、春奈も釣られて拓哉の顔を見上げた。
「おい、春奈に余計なことを言うなよ」
春奈の何とも言えない視線に、拓哉は居たたまれなくなった。
「じゃあ、春奈は自分のオマンコを触って気持ち良くなったことはある?」
「おい」
「いいから黙ってて」
せっかくのこのペースを崩されたくなかった。しかし、響子の問い掛けには、春奈は慌てて首を左右に振って否定した。
「あらそうなの、じゃあ、お母さんが教えてあげるね。割れ目を開いたら上に突起があるのがわかる?これはクリトリスっていうのよ。ここを触るとね、女は凄く気持ちが良くなるのよ。そう、もっと顔を近づけて見て、皮の中に小さな豆があるでしょ。これがそうよ。今、触るからお母さんの反応を見ててね」
上擦った声で説明すると、響子はその部分を指の腹で撫で回した。
「はああん、はああん、気持ちいいわぁ」
響子はウットリした表情で快感を口で説明した。
「こうやって自分ですることをオナニーって言うのよ。春奈にはまだ早いかもしれないけど、お母さんはこれをするのが大好きなの」
「本当か」
自分も知らなかった妻の秘密に拓哉は驚き、大人の世界を垣間見た春奈は、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
「春奈もやってみなさい」
響子は春奈の手を取り、春奈自身の股間に導こうとした。
「イヤッ!」
ビクッとした春奈は手を引いた。