【白日の彼方に】-10
仕方ないので、俺は愛花の細い腰を両脇から掴んだまま、ゆっくりと、俺の熱く硬くそそり勃つモノ
の上に沈めてやった。
「ああ、あああっ……」
じゅぐぐぐぐっと、卑猥な音を立てて俺のモノが愛花の中に入り込んでいく。
硬く張り詰めた俺の先っぽから、愛花の内側のねっとりと絡みつくような刺激が、脳天まで迸る。愛花もそうなのだろうか、薄く口を開いて満足げな声を上げながら、その身を歓喜に震えさせている。
気持ちいいな、愛花。
お前と俺は、今繋がっているんだよな、愛花。
愛花の内側が俺のモノにピッタリと吸い付いている。根元までキッチリと填り込み、ゆっくりと擦れ合う俺達の身体が、お互いから溢れ出した熱い液に溶かされ一つに混じり合っていくみたいだ。
「愛花」
もっと、もっと気持ち良くなろう。
「あっ!……あっ、ああっ!あああっ……!」
愛花の身体を貫くように、激しく腰を動かし始めた俺に、愛花は苦悶の表情を浮かべた。けど、俺に突き上げられて今にも抜けてしまいそうに大きく弾んでしまう身体をくい止めようと、俺の肩に両手を絡ませ、必至でしがみついてくる。
そうだよな。
離れたくないよな、愛花。
こんなに、気持ちが良いのに。
「ああっ、お兄ちゃん!あああっ、お兄ちゃん!」
耳元で何度も俺を呼びながら激しくしがみつく愛花に、腰を振る俺の興奮も更に高まっていく。
もう、出そうだ。
けど――
「愛花」
「んっ……あっ?……えっ?」
俺は、いきなり愛花の中から引き抜くと、素早く位置を入れ替えて愛花をシートに押し付けた。そうして、何をされるのか分からず混乱している愛花の上にのし掛かる。
「飲めよ」
「えぇ?……ぃっ……あっ……んんっ……」
愛花が不満げな声を上げたが、そんなもん関係ねぇ。
俺は、飲ませてヤりたいんだ。俺の全てを、愛花、お前に。
つか、……車が汚れたらどーするんだ。
片方の手で、もう直ぐにでも爆発しそうな俺のモノを握り、嫌がる愛花の顎を掴んで口を開かせると、その中に無理矢理ねじ込んでやる。
「むぅ!……むぅうんっ!」
抗議の声を上げている愛花は、無視だ。
俺はじたばたする愛花の頭を両手で掴んでシートに押し付けたまま、一層激しく腰を振ると、仰向けに仰け反った愛花の口の中に根元まで深く挿し込んで、熱く火照った喉の奥に向かって、俺の全てをぶちまけてやった。
「あっ!……あぐっ!……んっんん……ぐっ」
くぐもった音がして、大量に吐き出されたその全てを、愛花が飲み込んだのが分かった。
愛花。
じゅるりと愛花の口の中から引き抜く時、幾分柔らかくなった俺のモノに引っ掛かっていたドロリとした白いモノを、愛花の可愛らしい舌が拭い取ってくれた。
偉いぞ。
愛花は俺が教えたことを忠実に守っているだけなんだとしても、何も言わずともしてくれると、兄ちゃんは無性に嬉しくなる。
つか、勘違いさえしてしまいそうになる。
もしかしたら、愛花は俺に気が……。愛花も、俺のことが……って。
よそう。
くだらない願望だ。
ティッシュボックスを取り出す為にアームレストを起こそうと身を伸ばしたら、助手席の愛花が座っていた所が見えた。
「……ああ、汚れたな。やっぱし」
黒い布貼りのシートが愛花のいやらしい汁をたっぷりと吸い込んで、蒼い車内灯を受けヌラヌラと銀色に光っていた。
これって、丁寧に拭いてないと染みになるんだよなぁ。……新車なのになぁ。
「お兄ちゃんが、するからでしょ!」
軽く肩を落として溜息を吐いた途端、愛花がキレた。何をそんなに怒っているのか意味が分からないが、ティッシュボックスから荒々しく数枚のティッシュを取り出すと、猛然とその部分を擦りだす。