プ-3
「佐藤さん、コマリにご飯あげておいて」
「はぁ?なんで俺が!約束が違うだろ」
「私は今から、佐藤さんと私のご飯を作るの!
だから、佐藤さんはコマリにご飯をあげてよ!」
「・・・・分かったよ」
まったくいちいち言い方が悪いんだよ。
吉見はスウェットを持ちこんだ昨日から夕飯を作ってくれるようになった。
俺の冷食の夕飯を哀れに思ったのか
コマリの家主へのお礼なのか。
俺も細かくは聞かなかった。
「佐藤さん、なんか今日はいつも以上にピリピリしてるね」
ご飯を食べながら、吉見がそんな事を言うから
思い出しちまったじゃねーかよ。
軽く舌打ちをした俺を見て
「言っちゃいな。スッキリするよ」
なんて吉見が年下とは思えないような口ぶりで言った。
「俺の学校で教師と生徒が恋愛関係になってる」
ぼそっと言った言葉に吉見の目がキラキラ光り出した。
「何?始めから説明して頂戴!」
「は?」
「俺の学校って何?」
「何って、俺の勤めている学校だよ」
「なに!佐藤さんったら先生なの?」
は?今更?
「俺、高校教師だけど」
「えええ〜!」