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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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巴と若葉-3

「3Dって本当迫力あるんだな。」
「そうねー、追加料金払ったかいはあったわ。」

満足気に映画館から出る私とあたる。

「ねぇ!この後タイソーに寄らない?私ちょっと買いたい物があるから。」
「あぁ、例の100円ショップね。」

休みの日に彼から映画の誘いを受け、充実した一日を過ごす。

見ての通りデートだ、けど本来こんな事はあってはいけない。

「へぇー、キャンドルかぁ、綺麗だなぁー。」
「でしょでしょ!?今度若葉を誘って二人で……。」

失言をし、キャンドルを持つ手が止まり。

「巴…。」
「ねぇ!」
「な、何だよ急に。」
「何で今日誘った訳?」
「…そりゃー、3Dを一緒に。」
「バカ!んなもんどーだって良いのよっ!なーんで私をデートに誘った訳っ!?」
「それは、んなもん理由何て。」
「…分かってる?私達はこんな事をしてはいけない事を…。」
「巴…。」

私は奪ってしまった、大切な親友の彼氏を…、幾らあの性悪幼馴染の陰謀とは言え
やっぱり最終的にあの子を裏切る選択をしたのは紛れもない私自身。

「やっぱ、最低よね私。自分がラクしたいからって親友から大事な物を取り上げて。」
「だからそれはアイツが。」
「分かってる!でもあのキスは紛れもなく私自身の行動でしょうが!」

もう一人の自分が無意識の内に。

「本当ならアンタ何かと私が付き合う事なく、アンタがあの子と一緒に居て。」
「けどそれが出来ず俺の誘いに乗って。」
「蹴とばすわよっ!自分だって!」

威勢よく言い放つが、それ以上何かを言える訳でもなく。

一先ずお互いに会話を中断し、買い物を続行する。



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