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“魔”の代償〜狙われた人妻事務員〜
【熟女/人妻 官能小説】

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疑惑-5

 夫が若い女の話題に夢中になる事への不満よりも、紗英にとっては不倫がバレないようにする事の方が大事であったのは自分でもおかしな事である事は自覚していた。この際もっと今の話題に盛り上がり、義孝が不倫への疑惑を抱く事のないまま話が終わればいいと思った。一先ずは思惑通りの方へ話は進んでいた。
 「事務員だって粒揃いだと聞いてるぞ?けっこう手を出したのか?」 
 「いやいや、つまみ食い程度ですよ。まー僕はけっこう腹がすくのが早いですけどね!」
 「ハハハ!羨ましいよ。」
本当に楽しげに話していた。しかしひょんな事から話が不倫の方へと戻ってしまう。
 「まさか写メとか獲ってないだろうね?」 
 「ええ。そんな証拠を残したらどこでそれが流出するか分からないですからね。」
ドキッとしてしまう話題に変わる。 
 「ほら、今話題になっているだろう、リベンジポルノってゆーのが。君を恨んだ女が別れた腹いせにそれを流出させて君の人生をダメにしようって奴もいないとは言い切れないからな。」
 「ええ。一気に社会的地位を堕落させられてしまいますからね。絶対撮らせませんよ。」
 「それがいい。おい、紗英。お前昔の彼氏にいかがわしい写真なんか撮らせなかっただろうなぁ?」
 「と、撮らせる訳ないじゃない…!」
むきになって反論した。ある意味嘘は言っていない。昔の彼氏にはとらせてないからだ。撮らせているのは現在進行形の不倫相手、目の前の健太郎である。それらを流出されたら人生が終わるぐらいの数えきれない程の痴態が明らかになってしまう。健太郎次第で自分がリベンジポルノの被災者になり得る危険な状況が身に迫って感じた。
 「ま、そんな昔の写真、今更出てくる事もないだろうなな。出てくるんならとっくに出てきてるはずだしな。」
 「そ、そうよ。」
怖くて健太郎の方は見れなかった。健太郎と良くない別れた方をしたら非常に危険な状況に陥る。どうしてあんな写真を撮らせる決断をしてしまったのだろう…、そう悔いたがもう遅かったのであった。


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