兄貴と彼女-5
それ以来、俺は莉菜ちゃんと会っていない。
初めて兄貴にかなわないと思った。
初めての敗北感・・・・。
俺は兄貴に問い詰めることも出来ずに、ひたすら学校とバイトの繰り返しをしていた。
もう1ヶ月誰ともセックスしていない。
「おい大地〜!何シケた面してんだよ?」
学食で親友の洋司が爽やかな顔で俺に話しかけてくる。
「俺、立ち直れないかも・・・。」
「もしかしておまえ、フラれたのかよ?」
「そんなかんじ・・・。」
「おまえでもフラれることあんだな〜!でも天罰じゃねぇの?今まで本気で付き合ったことないだろ?」
本気で・・・?俺は考え直す。
「んなことねぇよ!俺はいつだって全力だ!!」
「嘘つけ〜。つきあった女とだいたい3ヶ月ももたないだろ?んで、気づいたらすぐ別の女とヤッてるし。そんなんだからフラれんだよ〜!」
「洋司、てめぇ・・・」