淫らな彼女-5
そんな俺の心の内が莉菜ちゃんにも通じたのか、彼女は大きく潤んだ目で俺に囁いた。
「ねえ、何時までバイトなの?」
なに?なに?これってまさか・・・?
「11時まで・・・だけど?」
「あと30分だね。明日私仕事休みなんだ。」
まさか・・・深夜デートのお誘いってやつか?
俺は平然を装って答える。ちょっと恋の駆け引きってヤツ?
「そうなんだ〜。」
莉菜ちゃんからの次の言葉を待つが、彼女は一向に口を開かず俺を見つめ続けていた。
そんな目で見つめられて、俺はもうイチコロだった。
数秒で俺は莉菜ちゃんに完敗してしまう。
反則だよ、莉菜ちゃん・・・。
「じゃあ、このあと一緒にどっか行く?」
どっかっていっても、この時間ならラブホしかないだろ?
でもなんだこの展開。早すぎないか・・・?
もしかして莉菜ちゃん俺に惚れちゃった?
いや、でも可憐な莉菜ちゃんだからラブホ行きはないでしょう。
ファミレスとか深夜までやってるカフェでも行けばいいのか?
そんな事を考えている間に、莉菜ちゃんは席を立って
「私、外で待ってるね。」
と言い残して店を出て行ってしまった。